ico_grade6_3

「でも、わたしはイザヤさんとの錬金術を信じたかった。いえ、イザヤさんだけじゃない。……青臭いこと言いますけどね、わたしはたくさんの人たちとのつながりを信じたかったんですよ。キスはその象徴だと思ってください」

 

魔術が盛んなメジャイルに生まれたが、剣のみに専念し、ソロで活動しダンジョンに潜り続ける青春を送った主人公のイザヤ。

彼はその剣技から勇者と称えられるほどだったが……ある日、魔王を打倒したとき、最後に呪われてしまった。正確には、死に際の魔王がイザヤの肉体を乗っ取ろうとしてきて、それに抵抗は出来たが魔王の魔力を押し付けられてしまったそうです。

そしてその結果、「魔王と同質の魔力を持つ、破壊の化身」として国を追われることになってしまった。

 

その後、彼は西の果ての島国アルリオンに流れ着いて……森の中にログハウスを作り、一人で暮らしていた。

部屋は汚いし食事は適当だし、でダンジョンに青春をささげた男の粗い一人暮らし、って感じでしたが。木工という趣味を持っているだけ、まだ人間味はありますけど。下手したら「日々修行しかしてません」みたいな、それこそ剣みたいな男になっていたかもしれない。

……ソロ歴が長すぎて言葉足らずの部分あるので、今でもその傾向があるのは間違いないですけど。

 

ある日森の中で魔物に襲われていた少女、ヨーメリアを救って。彼女は助けてもらったお礼として、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれて。

しばらくはログハウスにヨメが来る形を取ってましたが、よりよい暮らしの為にヨメの工房に招待されることになって。

世話好きのヨメと交流することで、一人のさみしさにイザヤが気付き、距離が縮まっていくのがいい感じですね。

 

知識と技量は確かながら魔力量が足りないヨメを、人に魔力を与えられる能力を持っているイザヤがフォローできる、というのも凸凹噛み合う感じで良かったですしね。

……イザヤと触れ合うことで魔力譲渡が出来るんですが、それを他の女性キャラに実践してるところに居合わせて、可愛い嫉妬してるヨメが可愛かったですね。