「対策って、こうやって立てるんだね……」
「ワタシ、マティアスさんは派手な魔法の撃ち合いで戦ってるイメージだったんですけど……こんな準備もしてたんですね!」
マティアスが前世滅ぼしたはずの魔族が活動していたこと。
古代王族であるグレヴィルが蘇り暗躍していたこと。それらの裏側には、『壊星』と呼ばれる宇宙の魔物の欠片の影響だという話で。
ガイアスがなんで宇宙の魔物の強大さ知ってるのかと思ったら、そういうところから情報得てたのか。他にも望遠鏡的な何かで観測したりしてても驚きませんけどね。
グレヴィル曰く、その壊星は様々な死者をよみがえらせるという、通常の魔法の理から外れた結果を生み出したとかで。
滅ぼしたはずの種族が活動していたりしたの、その影響だったみたいですね。
魔族が蘇っているように、壊星が蘇らせるものには正邪の区別がなく……「戦技を極めし者」という、強さを追求する過程においては人を殺すことも厭わない犯罪者集団まで活動している、と聞かされて。
グレヴィルは古代王族としての制約で対処できないため、現代を生きる人々の底上げを図ろうとしていたとか。
その結果、マティアスが片付けに動くことになったんだから、なんだかんだ当たりクジ引き当ててる感はある。
というか、鳴り物入りで出てきた「戦技を極めし者」10人もいたらしいのに、サクッと片付けられてたのには笑っちゃいました。まぁ実際のところ、彼らの裏側で利用している輩までいてそっちが本命だったわけですが。
障害を蹴散らしつつ、なんかマティアスがヤバそうな知識をゲットした上での引きがすごく気になるな……。