ico_grade6_3h

「――――今度こそ、誰からも、何からも、この世の全てから、あなた様をお守りいたします」

 

カーティス第十三騎士団長が、青騎士だった前世の記憶を取り戻して。

フィーアが大聖女であることに気付いた彼は、かつての後悔もあってか彼女を害するものに容赦ない姿勢を取ろうとしますが。

あくまで大聖女第一であるため、彼女のやりたいことに協力してくれるのはありがたいですね。

フィーア、あまりにも自由気ままで自分流なので、常識人のフォローが望まれていたので……大聖女狂い過ぎて常識人扱いしていいかには疑問の余地がある? まぁ悪い結果にはなってないから……。

 

サザランドの住人の間に広まっていた黄紋病。

かつて大聖女が遺した特効薬も聞かない変異をした病で……現地の聖女が奮闘していたが、多くの命が取りこぼされてしまっていた。

そんな現状を見て、大聖女としての資質を持つフィーアが放っておけるはずもなく。

能力を隠しておきたいという意思に変わりはないけれど、薬づくりに助力することに。……実際、彼女の感性と能力が無ければこの後の被害を抑えることはできなかったでしょうから、このタイミングで彼女が訪問したのは運命的でしたね。

 

実際フィーアの作った薬で病は沈静化し、フィーアの行動を見てきたサザランドの民は彼女が大聖女の生まれ変わりだと、強く認識することになっていましたが。

サリエラのように、フィーアが隠したいと思っている心情を汲んで、秘密にしてくれてるのはありがたいですね。

……巻末のSS「サリエラの決意と大聖女からの預かり物」で書かれていましたけど、通常は使い捨てになってしまうと言われている聖石を、フィーアなら過不足なくリサイクルできそうな感覚持っていて、この時代においてはオーパーツ過ぎてヤバそう。

サザランドの民に預けた分に関しては、民の性質もあって問題はないでしょうけど。フィーアが何気なく騎士団長達へのお土産として配ってる分が、公に出るとややこしいことになりそうだなぁ、とは思いました。