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「……あんなに大変な状況でも、こうして周りに人があつまってくるのは、みんな花火ちゃんのことが、大好きだからなんでしょうね」

 

エリカ達の嫌がらせの標的となってしまったたまちゃん。

彼女は、近ごろ態度とかが色々と変わってきた友崎に「戦い方を教えてくれ」と志願して、奇妙な師弟関係が結成されることに。

友崎がちょいちょい自信なさげなところを「泥船に乗ったつもりでいてくれ」とか自虐ギャグとして使っているの、1巻の頃の彼だったらできなかったんじゃないかと思うし、しっかりたまちゃんがツッコミ入れてくれるから、空気が重くなりがちな状況で良い清涼剤になってました。

 

友崎はたまちゃんに、これまで自分が自分を変えるためにどうしてきたのか、を一から教えていくことになったのですが……。

録音して自分の言い回しについて認識を改めること、母音のみで話して会話のトーンに気を配る事。

そうした技術をたまちゃんがどんどん吸収していったの、ゼロから積み重ねてきた友崎と、これまでの経験もあるたまちゃんとのレベリングの違いを感じたなぁ。

上級者なら必要経験値多かったりしないんですか?! ところがどっこい、別の経験があるとより成長が早いんですね。世は非常である。

 

実際自然と友崎が自分のやってきたことを復習する形になっているの良かったですよね。

友崎一人だと補えなかった部分が、ここ最近の友崎の活動を気にして接触してきた水沢を皮切りに、友人たちの助けを得られることになっていたのも大きい。

これまでと違う人間との会話練習、という課題で友崎がよく絡んでるグループと接点の薄かった菊池さんとが繋がったのも、今後に響いてきそうです。

 

日南もまた友崎と違う形で問題を重視していて、だからこそ徹底的に行動しようとしていたみたいですけど。彼女の苛烈さが垣間見えて、怖さもあった。

でも、そんな空気をたまちゃんがぶち破ったのは痛快でしたねぇ。日南の苛烈さは、彼女が気にかけていたからだ、というのにも気付いてたのは偉い。