「お前を使い魔にして本当に良かった! 頼んだぞグリモ!!」
魔術師として最も大切なものは、家柄・才能・努力の世界。
そんな世界で平民ながら魔術を愛していた主人公は、最後には貴族の魔術に焼かれて死亡した……はずだった。
しかし、気付いたら一国の王子という最高の血統に生まれ変わり、しかも第七王子という立場故に王位からも遠かった。
そのため主人公――第七王子ロイドは、趣味の魔術研究に打ち込んでいた。
彼は魔術にワクワクさせてもらえるならそれでいい、重度の魔術バカではあるんですが。
二度目の人生を活かして、生後すぐに言葉を理解して絵本代わりに魔術書を読んで、大分趣味に生きている。
転生者なんて事実を知らない周囲からは、魔術の祖の生まれ変わりなのでは、とか神童扱いされているんですが……当人そこまで気付いてなさそう。
魔術複数を同時に行使して剣術訓練に挑んで、師に大分執着されてる感があったけど、ロイドの顔には「早く訓練こなして本読みたい」って書いてあったし。
地下の禁書庫に封じられた魔人を解き放った後、完封しているし。極まった魔術バカに血統っていうこの世界で最高の武器をあたえたらこうなるんだなぁって見本が、コミカルに描かれていて笑えました。
作品の雰囲気を余さず堪能できる、良質なコミカライズですね。