「ふふっ、アイビーは最高だな。今までの積年の恨みがこれで晴らせる」
道中で出会った冒険者ラットルア達に気にかけてもらい、無事にオトルワ街まで到着したアイビー。
しかしそのオトルワ街では、人攫いの犯罪者集団が暗躍している状況で……。
ギルドも存在を把握し対処するために動いたものの、直近の作戦では情報漏洩によって臨んだ成果を得られず。
身内に裏切り者がいる、という状況も上層部の共通認識になっていたのはありがたかったですねぇ。
人の悪意を見抜くソラの特殊技能と、アイビーも気配には敏感で視線とか感じ取っていましたが。
そこで得られた情報を、ラットルア達にどう伝えるか彼女は悩むことになります。結局はあちらからアイビー自身も狙われていることも踏まえて協力を打診されて、打ち明けることになっていましたが。
アイビーという極上の獲物を前に不審な行動をとったことで不審さに気付き、アイビーを信じることにしてくれたのは、良かったですねぇ。
悪徳組織に与した落ちぶれた連中も多かったですけど、辛い状況でも諦めなかった人たちもいて、アイビーに味方してくれましたし。
前世知識があることと、幼少期から厳しい環境に身を置いたことで、アイビーの発想は切れ味鋭く、組織壊滅の一助となっていたのも良かった。
ただ守られるだけではなく、アイビーもまた功労者として認められたのがまた。逃げるためだった旅でしたが、前向きな目標を見つけるコト出来てましたしね。
……まぁそれはそれとして、長年活動し続けていただけあって組織の根が深くて恐ろしかったですけど。今回対処できて本当に良かった。