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「できますとも、そのために私が残ったのではないですか。藩公主は努力の方向性が間違っていただけです。けれどその努力を続けた強いご意思があれば、今からでも健康的に痩せることができます」

「わたくしの、努力……」

 

太子・明賢が外出するときのお供として雨妹を指名して。

曰く皇帝の命令で、降嫁して外に出た公主が体調を崩しているらしいから、お忍びで見舞いに行くそうですが。

地理情報が軍事に直結するため秘される時代で、他所の洲にいくと言われてもよくわからない雨妹相手に、しれっと簡易とは言え地図見せてるのは彼女の血を知ればこそ、かなぁ。

 

……まぁそもそもお供に指名されてるのも、皇帝として公主や皇子を特別に可愛がれない皇帝が、公主という地位にない娘ゆえに可愛がりやすい雨妹に海を見せたいと考えたという思いがあったからだそうですし、色々と今更か。

かつて愛した人の娘が傍にいることで、皇帝が政務に精力的で太子が外遊にでる余裕も出てきた、というのも地味ながら重要なポイントですよねぇ。

雨妹当人はそんなこと全く考えてないのに、国の中枢に影響を与えまくってる。

 

実際雨妹を連れて行ったことで、途中の市場で売られていた異国の果物――レモンを発見し、その活用法を伝えることに成功してますし。

それは目的地であり、海を備え隣国との商いも行っている領地にはいい土産になったでしょうし。公主の体調に関しても、雨妹ならではの助言ができたしで、かなり活躍してて良かったですね。

まぁそのついでに面倒なお家騒動もついてきてましたが……雨妹、本当にそういう引きは強いな……。