「んと いきてるりゆうっていうの なくてもねー
いるんだからしょうがないよ」
とある街を訪れた際、プーチという少女と出会ったアル。
彼女の母は死んでしまっていて……まだ幼い彼女は、それを理解できずに「お休みしている」と言っており……つらい現実を教えることになったわけですが。無事に成仏できていたのだけは何よりか。
その後泣いたプーチを宥めて、周囲の大人に事情を説明しようとしたら、そりゃあ骨だから警戒されますよねぇ。
商人のレヴァが来なかったらもうちょっとややこしくなっていたかもしれない。
プーチに関してはそれでひとまずは良かったけれど……。
どうにも近ごろ怪しい輩が跋扈しているとかんとか。それもあってアルが人さらいと疑われたのか。「これ以上怪しい風体の奴がいたら紹介してくれ」とかいうアルのアンデットジョーク、割と好きです。
プーチに懐かれたこともあって彼女の家に厄介になりつつ、幼女連れて以来を片付けていく「神速子連れ骸骨」とかあだ名つけられてるのも笑える。
アルにも目的があるため、最終的にはプーチを孤児院に預けられないか考えていましたが、レヴァの調査ではどうにも芳しくなくて。
ミクトラや、事後承諾でフブルの力も借りてアルが調査に乗り出したら、思った以上にヤバい状況になっていましたが……逆にギリギリのところでアルが間に合ったので、そこはホッとしましたね。
書き下ろし掌編『ガルム』は、人攫い組織に与した冒険者ガルムのその後の扱いについて。フブルも強かというか、首輪付けられる実力者確保してるんだから流石……。
同じく掌編『プーチ』では、骨ことアルと攻防を交わした犬が、プーチと出会って孤児院で飼われることになっていたのほっこりした。