「さて、一応降伏する事を勧めるが、どうじゃ? 大人しくしてくれるじゃろうか」
闘技大会も近づき、巫女の護衛任務を始めることとなったミラ。
ニルヴァーナに帰国した際に、あちらの王都務めるアルマに魔物除けの騒動の顛末、そこに関係する悪魔の真実などを伝えることにして。
『イラ・ムエルテ』との戦いを控えている状態で、悪魔たちの問題についても知ってしまって頭痛くなってましたが……ご愁傷様ですというか……。
知っておいた方が良い世界の真実ではありますけど、タイミングがね……。
ミラがいることで護衛対象の心配はいらなくなるし、その紹介でカグラの尋問術も頼れるようになったしで、総合的にはプラスではあるでしょう。
侵入してきた敵に対処する『軍勢』の、今なお劣らぬ……どころか向上した姿に十二使徒側もうわぁって零すシーンあったりしましたけど。
十二使徒から名前だけが独り歩きしている冒険者・精霊女王に護衛が変わって、イラ・ムエルテ側が行動開始したのは、狙い通りではありますがあまりに無謀でしたねぇ。
その活動の過程で多くの血を流してるので、因果応報だし同情する気はありませんが。
しかし裏組織が調べてみても、冒険者としての活動実績が少ないためにミラの戦闘力の計算を見誤るのはちょっと面白かったですねぇ。詐欺すぎる。
巻末EXエピソードは『九賢者ソウルハウルの帰還』。
タイトル通り、ソウルハウルが聖杯を完成させて、拠点としていたネブラポリスへ帰還する話。
……アルカイトの調査が入っていて封鎖されていたけれど、気にせず乗り込んでいくあたり自由すぎるな。
目的を達成してアルカイト王国や、死霊術の塔へ帰還して。補佐の元NPCと遭遇し、歓迎されていたの微笑ましくて良かったですね。