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「だから、静静がこの先どこでどんな風に生きて以降とするにしても、勉強したことは必ずその時の静静の役に立つ。だから未来のいつかの静静のために、今の静静が頑張ろう?」

(略)

「……わかった、自分のためっていうなら、やる」

 

東国の手が伸びる苑洲。

大公家の血を引く静が百花宮にたどり着き、雨妹の下につけられて。静に楽しさを見出してほしい、と気を配っている雨妹が良かったですねぇ。

静が知っている「楽しさ」。宇が考案したというゲームが、そのままオセロで……雨妹のような転生者の存在に触れられたわけですが。そんな気にしてないあたり雨妹大物ですよね……。秘された公主でありながら百花宮に戻ってる時点でそうか。

慣れない秘密を抱え込むことになった雨妹の事を、立彬が気にかけていたのもこれまでの付き合いがあればこそ、という感じで良かった。

 

皇帝としては、そうやって情報提供者の保護を行いつつ、苑洲にも手勢を向かわせたわけですが……。

それがかつて雨妹の髪に執着した大偉だったのが予想外でしたねぇ。「軍よりも先に苑洲を落とせば、望みを聞いてくれる」という話に乗っかったから、だそうですけど。

部下1人連れで敵地に踏み込めるの凄いし、そこで宇に通じる人と出会う運もあるしで、思ったより才能はある類ではあるんでしょうね……意外にも。

 

皇帝・志偉は自分ですべて片付けるのではなく、色々と次世代を試そうとしてる感じがしましたね。大偉を現地に派遣してみたり。明賢へ流れる情報を制限することで試練を課してみたり。

志偉の諜報機関である影は、戦乱を駆け抜けた彼が鍛え上げたものであり、明賢は明賢なりの情報網を構築しなくてはならない、と。厳しい教育ですが、実際必要ですからね……。美蘭との関係とかも模索中ではあるようですし、さてどうなるのやら。

短編小説は、雨妹の上司である楊女史が百花宮に来た時を描く過去編でした。今と違う感じで、これはこれで面白かった。