「……そうですか。じゃあ、周くんが納得できる成果が出るように見守ってますね」
「頑張るよ。自分のために」
周と真昼の2人をメインとして描く、甘くて幸せな短編集。
通常版が横になった真昼の傍に日記がある表紙イラストに「思い出を書き留めておきたいですから」って帯文がつけられているの、良いですよね。
彼女が書き留めた幸せな時間のおすそ分けを貰った気分。そういう意味では通常版の方のイラストの方が好きです。
特装版のイラストは特装版で、楽しそうな雰囲気で良かったんですけどね。あとがきでも触れられていましたが、本編では出てこないだろうアリスパロでしたし。
特典のSSもシンデレラパロ、入れ替わり、猫耳真昼とファンタジー風味のものが多くて新鮮でした。どのエピソードでもイチャついてるしな……。
小冊子、最後の束だけ紙変えてはねこと先生のイラストギャラリーを楽しめるようにしてくれてたのも良かったですねー。
チョコ持ってる照れ顔とか、後ろから2番目のちょっとふくれてる感じの可愛い真昼がいっぱいでした。
真昼と周、かなりの割合で一緒に居るんですけど、隣にはいるけどそれぞれ別のことしてる、みたいな感じで個人の時間作ってるんですよねぇ。
心を許しているからこそ、隣で真昼は日記をつけるし、気にはなるけどプライベートもプライバシーもあるからと尊重する周とは本当に相性がいいというか。良い関係ですよね。
今回、幼少期真昼のエピソードもあったんですが、ついに噂で聞いていた小雪さんのイラストが掲載されたり、彼女の情報が増えたりしたのも面白かったです。
椎名家の両親がアレなので、小雪さんへの彼氏ともなったご報告は是非やってほしいものですねー。
終盤の「よく見ている人」真昼の不調に気付いて、甲斐甲斐しく世話を焼こうとする周に成長を感じましたね。スタート地点の自堕落一人暮らしっぷりからは想像もつかない。
精神的に沈んでいた「望まぬ接触」でも、真昼のフォロー入れてますしね。抱え込んでいるイラスト、実に良かったです。
あとは、一緒に過ごす時間が多いからこそ、おそろいの食器とかを買いそろえることになって……他の同棲カップルと同じようにみられているのか、と今更実感してるの、この2人らしくて笑いました。でも、そこで照れてる2人をいつまでも見ていたい気持ちもあるので、まだ慣れないで欲しい。