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だからマゼルに任せてばっかじゃなくて

俺には俺のできる範囲で当面の目的に「自分が死なない」以外を付け加えたって……

いいよな?

 

1014話と書下ろし小説「王女と侍女の語らい」を収録したコミカライズ第3巻。

王女ラウラに城の奥、ゲームでは「王都壊滅して宮殿が半壊するまで入れない」エリアまで案内されたヴェルナーとマゼル。

そこでは王太子殿下が待っていて……。神託によって「魔王が復活した」という情報が齎されたことを知らされることに。

 

ヴェルナーは、そんな神託が降りていて王太子が亡くなるようなスタンピードが起きたのであれば、ゲーム時代にマゼルが勇者として祭り上げられたのも納得できると考えていて。

彼の理解・整理力が高いので、読者目線でも助かりますねー。王太子殿下が直接平民のマゼルを呼び出すことはできないから、と窓口を頼まれることになった時も直ぐにのみ込んでましたし。

 

王太子殿下が退席した後、ゲーム主人公とヒロインを会話させるチャンス! とばかりにお手洗いに逃げてましたが。

そこでメイドたちからお礼を言われて。自分が助かることを優先しただけで、救われる命が多くなったのは意図しない範囲だったわけで。

だからこそ「もっとできたことがあるんじゃないか」と思ってしまうあたり、ヴェルナーも真面目というかなんというか。

ヴェルナーに見えてなかったマゼルとラウラの会話とか見れたのは嬉しいですねぇ。

 

功績を挙げたことで、色仕掛け攻撃を受けることになったりして。

私生活が慌ただしくなりつつも、マゼルの紹介でゲームにも登場した冒険者ルゲンツと対面したり、様々なことに備えるために商隊派遣計画を立てたり。

精力的に動いているんですよねー。コミカライズ化したことで、原作で挿絵もらっていないキャラのイラストとかを楽しめるのも嬉しいポイント。

依頼の相談をする奥まった扉が防音にするためか、分厚い扉でガタイの良いあんちゃんがドア開けてたシーンはなんかコミカルに映って笑えた。

 

書き下ろし小説「王女と侍女たちの語らい」はタイトル通り。

ヴェルナーやマゼルとの会談を終えた後のラウラが、2人についての話を侍女と話しているシーン。少しの表現の違いから、報告にも変化が出ているのが良いですねー。