「でも、あんまり急がないようにね。迷宮探索は、急がず、焦らず、なるたけ怪我を回避して、確実にレベルを上げるようにするのが一番だから」
「クドーさんもそうやって迷宮探索を?」
「そうだよ? 基本潜る前に潜る階層について入念に調べて、持ってくるものや持って帰るものを計算。モンスターは倒せる奴だけ倒して、目的が全部終わったらたとえ余力があっても必ず帰る。無茶は絶対にしない」
スクレールの希望を受けて、彼女を日本へと連れていくことにしたアキラ。
異世界移動の際に神様の下を通ることになっていて、アキラ相手には割と軽いノリを見せる神様が、スクレールに威厳のある姿見せてるの面白かったですね。
その前に「スクレール連れってっていい?」「いいよー」的な軽いやりとりをしていたとは思えんな……。でも、スクレールの長い耳を幻影で隠してくれたり、フォローしてくれたのはありがたかったですね。
醤油の魅力に取りつかれたスクレールが、うなぎのタレにも惹かれていったのは笑えた。
ナンパを物理的にあしらったり、クレープ堪能したり、現代地球を堪能してくれたのは良かったです。
……なんか、特撮モノみたいな「倒すと爆発する怪人」が出没する世界で、それに対抗するヒーローも存在するっぽくて、アキラの故郷も「普通の地球」とは違う感は強い。
アキラ自身も結構軽いノリで迷宮探索楽しんでやっていますけど、それはそれとして事前準備はしっかりして、計画を立てた探索を行っているのは意外といえば意外というか。
彼の臆病さの結果としてみれば違和感もそんなにないですけど。
たまたまミゲルたちのパーティーと迷宮の中で鉢合わせて、そのままちょっと奥まで潜ることになって。実力を見せつけることになっていたわけですが。
アキラの探索は彼の友人でもある腕利き冒険者ミゲルたちから見ても異質で、評価できるものだって言うのは面白かったですねー。アキラ、師匠の特訓を受けている影響もあってか物差しバグってるから、普通の冒険者目線で彼の特殊なところを語ってくれたのはありがたかった。
アキラもちょっと乗り気な姿勢を見せたし、実力を見せつけたからパーティー加入待ったなしな感じはしますが、どうなるかな。