「フィリーネ 他領に詳細を伝える必要はありません 曖昧にしておけばよいのですが決して嘘を言ってはなりません」
「信用を得ることから始めなければ 敵を欺くことさえできませんから」
色々と話題にあがる行いをしていることで、第二王子から声を掛けられることになったローゼマイン。
面倒くさいと思いつつも、「魔獣を模した騎獣で教師に襲い掛かった」なんていう変な噂に関しては明確に否定しないわけにもいかず。
双方の言い分が違うから講義の後にでも確認しよう、という流れになったのにいざ講義後になったら去っていく王子はあまりにも王子らしい傲慢さではありますなぁ。
王子に侍る女性の争いの片りんも見えてそれに関与したくないから、とパパっと逃げるのが彼女らしい。
同学年で一緒に実技に参加する中で、ヴィルフリートが進展具合の差とかに驚愕する場面もあったり。
来年に向けた参考書づくりの中で、先達たちと受ける講義内容の差が生じている気付きがあったり。フィリーネにハルトムートが助言するシーン、彼らしさが見えて地味に好きですねぇ。
騎獣の講義に参加したヒルシュール先生、普通の貴族からは奇異に見えるレッサーバスを受け入れられる形に変化させていたの凄いですよねぇ。変人だけど腕は確かなんだよな……。
シュタープの実技で一瞬歩みを合わせるのを考えてましたけど、図書館第一! と突っ走るあたりが実にローゼマイン……。
その後の「ローゼマインがすべての講義に合格してしまった」という食堂の空気の重さよ……。講義を終える=図書館、というのがローゼマイン方程式ですけど。正確には社交がスタートする証明でもあって。話し合いをすることになっていたのは良かったですね。
その後の旧ヴェローニカ派の子どもたちの話し合いもそうですけど、ローゼマイン目線では見えない交流も重要なんだなよぁ、というのが良くわかるので。
巻末番外編は「楽しみな朝」。図書館通いが楽しみすぎて早起きして神に祈りを捧げているローゼマインは、でしょうねとしか言えない感じではあった。
SSは「ローゼマインの講義終了」。ヴィルフリート視点で、彼女が講義を最速で終えたということを彼の側近と話しているシーン。
ローゼマインの社交開始に合わせて、話題にして良いものがどこまでかという打ち合わせをすると決めたのもここでの話し合いがあったから、とのことで。良い話し合いではありましたね。