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「けれどわたくしの奇策で大した苦労もせずに こんな穴だらけの連携で勝つのは エーレンフェストにとって最悪の勝ち方です」

 

採寸を終え、他領の妨害も乗り越え、無事にシュヴァルツとヴァイスを図書館に送り届けることに成功したローゼマイン。

これでもう魔術具の守りもあって一安心、とローゼマインは胸をなでおろしていましたが。

「王族の魔術の主」という地位は彼女の想像よりも重く……。他領が動いた結果、仲裁にアナスタージウス王子がやってきた上に、一番絡んできた相手が大領地のダンケルフェルガーだったというのが面倒極まりない状況に。

 

ダンケルフェルガーの寮監ルーフェンの提案により、エーレンフェストが魔術具を守れるだけの力があるかを示すためにディッターを行うことになって。

ディッターを行う会場の広さとか、ダンケルフェルガーの誘導に釣られるエーレンフェストの騎士や、地面を掛けてくる襲撃準備態勢とか、コミカライズでより分かりやすくなっていて良かった。

フェルディナンドの薫陶を受けたローゼマインの作戦によって、なんとか勝利を得ていましたが……弱さを実感しているのが、領主候補生のローゼマインだけというのが良くはないですよね……。

それはそれとして、混乱して「なんですか」連呼してるユーディットは可愛かったです。

 

31話がダンケルフェルガーの食堂で、ディッターについて語り合っていたりするのも、他所の寮の様子とか見られて良かった。外伝収録のエピソードとかも盛り込んで再構成してくれてるの良いですねー。

描き下ろし番外編が「ルーフェンの指導」で、コミックで見た時に31話から続けて楽しめるのも良かった。

SSは「寮での留守番」。寮に残ったヴィルフリートが、なにも分からない状態で困惑を続けている様が良く分かった。お疲れ。