「貴族でも躊躇うだろうドラゴンに義務でもなく使命でもないのに! 貴女はなぜ――」
「それが私の願いで “私が思う魔法使い”だから」
「あれは人の笑顔を奪う 放っておいてはいけないものだよ」
魔石などを材料にした薬を服用し、リミッターを解除した状態になったアニス。
ユフィはドラゴンと対峙した瞬間から「逃げろ」という声が沸きあがるような状況だったみたいですが。アニスは笑みすら浮かべていて。
そんな彼女に、魔女箒を届けてくれた冒険者が「蛮勇よりも御命をお大事に」と言って礼をするシーン、良いですよね。
初手マナブレイドで切れなかった時、「自信作なんですけどォ!?」の台詞のしてでデフォルメされたアニスが「きぃーーッ!!」ってなってる場所が割と好き。
リミッター解除状態でも、暴走しているわけじゃなくて不審な手ごたえをヒントに分析しようとしてるの、彼女のクレバーさが見えて良いですよね。
まぁ至近距離でバトってる彼女より、遠めに見ているユフィの方がより分かりやすかったみたいですけども。
アニスはキテレツ王女なんて言われる通り、常識外れの人間ではありますが。
スペックは間違いなく高いんですよね。そんな彼女をして、ドラゴンの相手は簡単にはいかず死に駆ける場面も。
アニスを救助して、叱咤して、協力してくれるユフィがついてきてくれていたのは救いでした。
ドラゴンを見て逃げろと本能を刺激されていたユフィが、アニスに手を差し伸べられてともに挑む時には震えてないのも良い感じ。
止まらない行動力の賜物で、危うい場面もありつつも見事に目的を達成したのはお見事でした。
……目先の素材のために暴走した結果、アルガルドとの確執がより深まる結果になったりと、なかなか何事も上手くいかない状況ではありましたが。
被害を抑えるという点においては成果を上げた、と認めつつ父も素直に誉められないのは悩ましいところ。マゼンタ公爵が貸し一つで助けてくれたのはありがたい。
その後の祝勝会で、アニスとユフィがそれぞれの事情でバルコニーへ避難してきて、女2人でダンスしてるシーンは華やかで良し。