「わしが守ればいいだけの話じゃろう」
ソロモンの依頼を果たすために移動中、ガレットが運転中の馬車が何かを轢いて……。
ミラはついにやったか、と教習所通いをもっと強く推すべきだったと後悔してましたが。
実際には轢いたのはゾンビで、犠牲者が増えたわけではないのはよかった。
しかし、人を襲わず襲われても無抵抗。陽の届かないダンジョン以外では夜にしか動き回らないハズが、日中でも事故が起きるなど、不審なところが多い出来事ではありましたが。
ソロモンからの招待状を携え、Cランク冒険者にジャンプアップしたミラ。
街中で出会った少年の頼みを聞いて、難所のダンジョンへと挑む事を決意していましたが。
そのことを聞いた良心的な冒険者ギルド・エカルラートカリヨンのメンバーがフォローに同行してくれることになって。
まぁミラの戦力的には不要な心配でしたが、善意からの申し出であったし、傍から見ても少年少女に見える2人での行動には制限がかかる可能性もあったから、助けられた部分もあるか。
ゲーム時代には嗅覚の再現が無かったから、と油断してゾンビとかが登場するダンジョンに突撃して異臭に悩まされる場面とかもありましたし。
まだまだミラには今の常識が足りてない部分もありましたしね。……まぁ、対策足りてないなら召喚術で頼れる相手を呼び出して蹴散らしてもらうっていう手段が使えるからこそ、ではありますが。
召喚術のトップではあれど、仙術も収めていて自分も動けるタイプなのが強すぎるんだよな……。