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「……それでも私は今の自分がそんなに嫌いじゃないよ

 私だから見えるものもあると思ってるし 私だから生み出せたものもある

 それは誰かに譲れることじゃないから」

 

聴取の場でレイニ嬢に「何か」を感じ取ったアニス。

イリアを伴って別室に移動し、彼女の背中を撫でたり胸をもんだりセクハラ……じゃなくて触診をしたけっか、レイニの心臓部に魔石があり、無意識で魅了の魔法を使っていると指摘。

実際レイニは過去の出来事からその推測に納得ができる部分もあって。彼女の魔石が悪さをしていただけで、彼女自身に非があったわけではないとホッとして涙を流すただの少女であってあったのはひとまず良かったか。

 

レイニ嬢という前例を知ってしまった以上、彼女を排除して終わりにするのではなく、後に備えるべきだというアニスの提案は至極もっともですし。

対策手段を持っているアニスが面倒を見るというのも、無理はない話ですが……彼女の離宮には、レイニがきっかけで立場を追われたユフィが居るのを失念していたのはいただけない。

ただレイニは自分の力を知らずに振り回されているだけの少女だったわけですが……今まで不穏な動きを見せていたアルガルドは、協力者と共に近くにスパイを潜り込ませていて、その情報を察知していた。……つまりは、ある程度自覚して手を汚しているというのはなぁ……。

 

レイニ嬢の存在からヴァンパイアの伝承に真実味が出てきたり。ティルティの協力を得て、レイニの魔石をある程度安定化させることが出来たり。

アニスの周囲では良い出来事が続いていましたが。アルガルド陣営の関与によって、アニスはドラゴンの素材の使い道について、彼女に反発するものが多い魔法省相手にプレゼンする必要が生じて。ユフィがついてきてくれたのは助かりましたが、だからこそ敵が動ける余地が生まれたのは痛い。