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「生き様が自由にならないのであれば、死に様ぐらい自由に選べばいいんじゃないでしょうか……。そうは思いませんか?」

 

過去に過ちを犯して封じられていた竜人の娘、トーゥリと出会ったセツナは一目惚れから告白して、仮の誓約を結んで婚約状態となった。

竜人のしきたり的にはまだ結婚成立していないけれど、セツナ視点だと一貫してトゥーリを「妻」と呼んでいるの、思いの強さが出て良いですね。

そうやって大切なモノが増えたセツナが、弟子のアルトとゼグルの森で過ごしていた時に、魔物に食べられそうになっていた男性を発見。

 

死を望むのであれば放っておこうかと思ったようですが、何度か問いかけた結果「まだ死ねない」と口にしたため、助けることに。

今回、巻頭にこの世界のワールドマップが掲載されていました。通常の人には越えられない連峰によって大陸の南北はほとんどさえぎられているみたいですね。

セツナ達が過ごしていたガーディルやクットというのは、大陸の南側。そして今回保護したサイラスは、北側の国リペイドの騎士だった。

彼は冤罪によって罪に問われ、「魔の国」へ送り込まれるハズだったというが……実際はクットに居た。

 

厄介ごとの気配を感じ取ったセツナは彼への対応について少し迷っていましたが、アルトはいつもセツナが「困ってる人がいたら助けてあげようね」と言っていたのを覚えていため、内心嫌な気持ちはあれど、サイラスを助けるための道のりについ言及し始めて。

サイラスとセツナが話し合っていく中で、リペイドの抱えていた問題やサイラスに期待されていたことなんかの答えも見えてきましたが。

リペイドの想定通りにいかない、という情報をセツナは持っていた。その上で、カイル達に与えられた知識の中に、解決策があってそれを開示するかという悩みもまたあった。

結果的にサイラスを助けることになっていきましたが、その道中でまたしても予期しない出会いがあったのには驚きましたね。

 

地理の説明の為にセツナが用意してくれた地図を欲しがったアルトが、それに「その国でもう一度食べたいものを書いて、自分の宝の地図にする!」という姿は微笑ましかったですねぇ。

自由に旅をしたいセツナですが、カイルから与えられた数々の恩恵によって、国の視点では逃したくない人材になっていて、厄介ごとに関わるとそういう柵が迫ってきて面倒だなぁ、と思いますが。

トゥーリの兄と出会ったことで、ますます竜王への不信が募ったりするし。カイルが土地の呪いを残した理由も気になるしで、いつかこの問題には対峙することになるんだろうなぁ。