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「もっと、鍛えないとな。……ハルカを守るためにも」

 

ナオ達はまずはギルドに物件の紹介をお願いしたものの、希望する条件を満たすものはなかった。

そこで、土地を購入して希望の家を建てるコースで検討することになったわけですが。さすがに土地と家を合わせた分の出費を賄える貯蓄は無くて。

ディオラが土地の交渉をしている裏で、ナオ達は改めて金策に走ることに。

 

他の転移者が干渉したと思われるアエラの喫茶店、当初は豪華すぎる外装からお客さんが入っていませんでしたが、ナオ達がアドバイスしてからは好調そうなのは良かったですねぇ。

そしてアエラさんに金策についての相談をして挙げられたのが、マジックキノコというキノコだった。ヴァイプ・ベアーの好物で採取の時に鉢合わせるかもしれない、という危険はあるというが挑戦することを決めて。

いろいろと備えていたこともあって、危なげなく討伐出来ていたのは良かったですねぇ。

そして次の標的としたのが、オーク討伐にもチャレンジすることになって。泊りがけの遠征をするよりは、魔物討伐して自分たちのレベルを上げる方を選んでいるのが彼等らしいか。

 

その一方で、スキルの習熟にも励むようになってましたが。協力プレーでマジックバッグの作成にも挑戦し、ある程度形になっていたのもお見事。

最初はインクで魔法陣を書く一般的な方法ではなく、時間をかけても刺繍をしてやりやすい方を選んだり、軽量化や時間遅延を複合させるのではなく、ひとつの能力だけをつけるといったり、成功しやすいように工夫もしてるのが偉いですよねぇ。

時空魔法の使い手は貴重で、マジックバッグを売りに出したりすると貴族に目を付けられそうだ、ということで秘匿することにはなっていましたけど。それはそれ、自分たちの利便性と成長の為に試行錯誤を続けてレベルアップしていたのも良い感じでした。

 

サイドストーリーとして、ナオ達がすれ違いちょっとだけアドバイスすることになったドワーフを選択したトミーの立志編が収録。少しばかりの資金援助を受けて、一人で過ごすのも苦労するのに三人で過ごすのはどれだけ大変だったろう、と思える彼で良かったですねぇ。助けた甲斐がある、というか。

 

あとは、ナオ達との接点がない完全別視点となるマサルくんサイドストーリー「俺の冒険はこれからだ!」も収録。所持金が20倍になる大金持ちスキルをとったけれど、初期資金が20倍になるだけの罠があって。でも他は健康・長寿・病気耐性・毒耐性みたいに堅実な選択してたのと、初動でミスりつつも良い出会いが出来たのでまぁ差し引きプラス勢ではあるんじゃないですかね……。

少なくともスキル強奪からの即死勢よりは真っ当に異世界ライフを送ってる。