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「解っています。でも私は必ず実現させてみせますわ。それがどんなに困難でも」

麻耶が微笑む。その微笑を見て伊達は、不坐に確かに似ているが、不坐とは違うとも思った。

「由宇さんが明るい陽を浴びて暮らせる場所を、この世界に作り出して見せます」

 

海星は一機のフリーダムを失ったものの、二機目に乗り換えて逃亡。

そして、全世界の遺産犯罪者への宣戦布告を行って、遺産を悪用している勢力を排除しにかかった。悪の道に進もうとも、巨悪を叩けるのであれば構わないという覚悟があったということのようですが。

理念としては、間違ってないんでしょうけど。実際、あきらとかも単純に海星を悪と批判するのではなく、その理念は正しくとも海星の在り方は間違っているから倒す、という判断を下していたのが良かったですね。

 

ただまぁ……苛烈な道でありますよね。実際、黒川たちも歴史に悪名を残すだろうし、命を掛ける前提で動いているのが厄介過ぎる。

フリーダムのステルス機能は優秀だし、由宇とリーディング能力で繋がった経験のあるマモンがその能力を発揮してるのも面倒ですが。

由宇は自分の知識が奪われたことに責任を感じてちょっと落ち込んだりもしてました。自白剤や毒を打たれたり、その前からして体調を崩していたわけですから。海星から由宇を取り戻してから2週間も眠り続けていたのも仕方ないでしょう。

 

それを仕方ないと素直にのみ込めるタイプの子ではなかったわけで。闘真は由宇の事をきにかけて、元気づけようとしてましたがなかなか上手くいかず。

……朝倉と闘真が仲良いのかと嫉妬したりしてる由宇、可愛かったですよねぇ。中盤、麻耶も焚き付けるために奮闘したりしてたし、闘真も嘘を交えつつ彼女を動かすことに成功したわけですが。

 

それで由宇の意識が別のところに向いたところに嫉妬した闘真の行動よ……どっちも臆病というか線を引いてるところあったから、一気に踏み込んでいくのもアリなのか……? その後ハッキリ言葉にできなかったのは減点ですけど。

この8巻終盤には由宇の心情とかも言葉にされていたの良かったですねぇ。「伝えたいこと、言ってやらなくては気が済まないこと」を是非後々ぶつけてもらって。すれ違いを挟みつつ、長期化させないのはありがたい。

 

由宇が再起して海星を止めに動いたわけですが……ルシフェルと対面したことでシミュレーター作ってレプトネーターを潰したり、黒川の思考パターンを予測して作戦妨害したりしてやっぱり由宇が活躍してくれるの良かったですねぇ。

一方エピローグで消息を絶った不坐の調査に赴いて……過去の再現映像を目撃して、何が起きたのかを知ることになっていましたが。麻耶、たびたび悲鳴上げたり泣いたりしてていい子なのに可哀想に……。