(……今までは「かっこいい」だけが動機で良かった もうそれだけじゃ足りないのか)
「……むすかしいな色々と」
「そうですねぇ」
第三十一話から三十七話を収録した5巻。
最初は一緒の部屋でぼーっとしている二人。修は本読んでてしいなはスマホ見てるんですけど、ソファーでくっついて座ってるの良いなぁ。可愛い。
最近は仕事忙しかったり旅行もいったりして、暇な日を堪能していたようですが。そんな中でなにかしたいとしいなが言い始めて。
自宅で簡単にできる燻製キットを使って楽しんでみることにしたの、良いなぁ。「ちょっとだけわかったかも」のしいなも可愛い。
マイスターと呼ばれる先輩職人が、高齢から手の震えで引退することが決まっていると聞いたりもして。
腕前があろうと、美術家ではなく商業の職人である以上「需要と供給」については考えて行かないといけなくて。
修、技術的には祖父たちも認めている若手の有望株みたいですけど。売り物、プロダクトしてみるとまだまだ凡百とも言えてしまう段階で。
跡取りである修の父が亡くなってしまっていることもあって、修のハードルが高くなってはいますねぇ。
当代である総一郎たちになにかあったら修が困るだろうから、ともうちょっとゆっくり教えていきたい気持ちもあるみたいですけど、色々経験を積んでいってもらいたいと、外部の職人との交流を持たせることになったりして。
厳しめの意見を言われたりしてましたけど。あそこで踏みとどまれるようになったのは成長かな。興味の幅が狭いだけで、色々と考えている部分もあるわけですからそこを広げていけたら修の成長にはつながりそうなので楽しみです。