「よく会いますね。どうも貴方と私の間には切っても切れない縁があるようです」
「ははは、そんな畏れ多い。俺なんてチンケな一傭兵ですよ」
エルフたちの信仰対象である御神木、その次世代の種に見込まれたヒロ。
それはそれとして、次の目標を定めようとしていたタイミングで、縁のありすぎるセレナ中佐からの通信が入ることに。
実際にエルフが攫われたときと、ヒロが遭難しているタイミングとで、大規模な宙賊の襲撃が繰り返されているということで、対策用の部隊が動かされるのはまぁ納得なんですが。やってきた先に、優秀な傭兵がいたら当然声がかかるわけですよね……。
エルフ側の事情と、英雄と見定めたヒロが仕事に赴くという状況が合わさった結果、ティニアも宙賊狩りに同行することになったりして。
御神木の種が謎パワーを発揮する一幕なんかもありましたが。たとえ信仰対象とされいるもので、ティニアがその巫女であるという前提があるとしても。自分がキャプテンである船の上で不審なコトするなら宇宙に放り捨てるぞ、というスタンスを貫けるヒロは良いリーダーですよね。判断基準がしっかりしてる点は評価したい。
宙賊狩りそのものはヒロと、実績を積み上げているセレナ中佐の艦隊があれば問題なく行えていましたが。
軍隊っぽい動きをする輩だとか、脱出ポッドを使用する奴が居たかと思えば「何も聞かずその身柄を渡してほしい」とセレナに言われたりだとか。さらには、他国のものと思しき船まで鹵獲品に交じっていたりだとか。不審な要素はやたらと積もりまくってましたが。
さらには、無事に仕事を終えて帰還した後……大暴れしたことで恨みを買っている懸念はしていましたが。
宙賊と繋がっているだろう人物に狙われることになっていたのは、災難だったというかなんというか。繋がりを疑われつつもこれまでも追及を避け続けた経歴の持ち主だそうで、今回も大分ヤバい行動をとっているけれど、決定的な証拠は取られなかったのは抜け目ないというか。
ヒロが明確に敵認定してましたけど、逃げおおせたのは敵ながらお見事というか。まぁ、一対一のドンパチやったわけじゃないというか、互いの勝利条件が違ったからこその結末ではありましたが。生き延びたのが面倒すぎるな……ヒロの悪運を思うと、変な縁でまた敵として現れそうだし。