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「日本で魔法使いに逢ったんだよ」

 

三年前、アメリカでマイクロブラックホール生成の実験をしていたタイラー博士。

実験に成功したかと思えば、直後に異常な現象が発生し……博士たちは音信不通になり、それから世界にはダンジョンが発生するようになった。

 

各国はダンジョンに挑む人員を育成したり、ダンジョンのある世界に適応しつつあったようですけど。

ある時、ロシアが「異世界言語理解」というスキルを獲得し、ダンジョン内の碑文を解読し発表したことで、情報統制が敷かれているかもしれないが……それを解読するためには同じスキルを見つけなくてはいけない状況に陥ったりもして。

 

……主人公の芳村圭吾は、そんな世界の思惑からは外れた一般企業でブラック労働をしているサラリーマンだった。

けれど、彼は突如目の前に現れたゴブリンを車でひき殺したことで、魔物討伐時に得られるDカードを獲得。

それは取得時のエリアや、Dカード持ち内での序列を示すランクが示されているカードで。取得直後は九千九百万位ほどだったのに、そこからさらに予想外の展開に巻き込まれ、ランク1までジャンプアップを遂げて。その際に不思議なスキル「メイキング」を得たことで、彼は会社を辞める決断をして。

 

会社で親しくしていた後輩、三好梓にだけはランク1のことと会社を辞めるという事を伝えたところ……三好が会社を辞めたら雇って欲しい、と言われることに。

目立ちたくない芳村の代わりに、取得物の売買などを請け負ってくれるエージェントが居るでしょう、ということで契約が成立。

 

メイキング、ゲーム的なUIを表示して自分のステータスをいじれたり。獲得経験値も見れて効率的な狩りをすることが出来たり。確率を超えて、好きなスキルオーブのドロップを得ることが出来たり。

試行錯誤しつつその能力を解析していくんですけど、明らかになる情報全部が爆弾だよなぁ……って感じでしたね。

スライム連続で狩って獲得経験値を集計して分析するの楽しそうですし、元研究職なだけはあるなぁとも思いました。

 

未知のスキルを獲得してからも検証をしたりしていますし。それを活かした新商売を始めたりしてますが……目立ちたくないというわりに、目立つしかない行動をとりまくってましたねぇ。実際目立ちすぎて、渡航制限掛けられる羽目になってましたし。

スライム対策やスキルオーブを活かして、富豪のご息女を助けたりもしてましたし。注目集めないわけがない。

でも、検証のためにろくな装備もなしで何度もダンジョンに出入りして、自殺志願者と間違われたりしてるのにはちょっと笑った。

間に掲示板回が混じっていて、他の視点が見られるのも面白かったですね。