「サクヤ」
答えは決まっている。
「案内して」
平安時代の陰陽師の記憶をもつ主人公、上野ソラ。
彼はダンジョンが現れた現代を生きる高校生として学業に励む傍ら、ダンジョン配信者としても活動していた。
しかし、作中現代において陰陽師とは詐欺師のような扱いを受けていて。オマケにソロで下層にまで潜れると公言するソラは、友人のサクヤ以外には信じてもらえず、鳴かず飛ばずの活動を続けていた。
彼、陰陽師としての能力は確かで、その力を持って弱者を救うために力を振るうことを厭わない善人なのでそのあたりは頼れるんですけど。
ソラの掲げている目標、「モテる」と「陰陽師の名を取り戻す」の2つがあって。まず「モテる」が先に来る辺り、彼の判断基準が伺われるというかなんというか。
モテたいと言いつつ、バズってからもコラボとか大規模事務所への所属とかではなく、それまでの積み立てがあるサクヤの誘いに乗るんだから、前世で女性が寄ってくるような同僚たちみたいにモテたいというわりに、彼の世界狭いんだよなぁ。
サクヤとの関係は大切にしているし、彼女の事を尊重もしているので、もうちょっと視点を変えて、ただ一人を大切にする方向に情緒を育てた方が良いと思うよ。
ソラ君、実力は確かなんですが。現代の機器にも疎いし。ギミックで謎解きをする試練に挑んだときも、装置を破壊して最終的に力技で解決したりしているし。
アホの子過ぎるんだよなぁ。底抜けに明るいし、先述の通り人を助けるために力をふるえる善性の人であるのはプラス要素ですけど。それにしたってもうちょっとなぁ……みたいな部分もある。