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「だけど、僕と違ってこの人は気持ちを伝えようとしてくれた……」

(略)

「だから、僕もその気持ちに、ちゃんと応えようと思ったんだ」

 

名門早乙女家に生まれた少年・悠。

しかし彼は、名門故に柵が多く自由がない実家での生活が嫌でしかたがなかった。

だから高校は家に関係のない普通の学校に通いたい、とか言い始めて……彼付きのメイドである愛坂はいかな手練手管を使ったのか彼の意見を実現させて。

 

完璧メイドである彼女は、一般の学校でも普通にクラスに溶け込んで人気者になっていましたが。

家から出たいが主目的であった悠くんの方は、愛坂以外との交流がほとんど広がっていないような状態で……。

後に、早乙女の家から離れた叔父の娘……つまりは従姉である麻衣まで転校してきたりしてましたが。彼女もその快活さから、直ぐに交友関係を広げていってたのを見るに、悠くんはもうちょっと頑張ろう、と思わなくはない。

 

まぁ、彼の関心は結局のところ一人に注がれていた、とも言えますが。

実は完璧メイドの愛坂は、悠のかつての婚約者で。

彼女の実家が没落したことで婚約は破談になったものの、婚約者時代に交わした約束を守ろうと悠が祖父に口利きを頼んだところ、彼女がメイドに着けられる運びとなったようで。

自由がなかった自分が、愛坂の自由を奪ってしまったと考えてますます動けなくなってたっぽいですねぇ。

間に愛坂視点も挿入されていて、実際のところはすれ違っている部分があるというか。お互い自罰的な部分があって、踏み込めずにいたみたいですけど。

今回周囲の環境が変わったことで、彼らの関係もまた変化していったのは良かったですね。