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「……お前は俺のやり口を甘い、ぬるま湯にいたのだろうと、そう言ったな」

(略)

「地獄で有ろうとも理想を貫ける力を持った剣士であれとの、陛下との約束があるのでな。……そこには統一という名の侵略行為への反感を減らす意味合いもあったのだが、俺の指針で有り、誇りであった」

 

ランベールがアンデッドナイトとして復活する三年前、『笛吹き悪魔』の暗躍は続いており……辺境のラガール子爵家に接触し、赤字が出ていた鉱山をもらい受ける契約を取り付けた。

ラガール子爵は、1巻で罪を暴かれたおーぼっく伯爵が『笛吹き悪魔』についたという事を知っており、悪魔陣営の方が勝ち馬だと判断して与することになったようですけど。

 

まぁ、そういう後ろ暗い側に与したのを抜きにしても、無能と評価される領主だったとか。領民を奴隷のように使って賃金削減して運用しても鉱山で赤字出したりしたみたいですし。

不審な噂を聞きつけたランベールが調査の為に乗り込んでいったわけですが。

……王国も全く無能という訳ではなく、監察兵団『不死鳥の瞳』という部隊を動かしていたのは良かったですね。

まぁ不死鳥の瞳の隊長の実力も、当然ですがランベールに及ぶものではなく、『笛吹き悪魔』の実力者クラスには敵いそうになかったので、ランベールが居合わせていなかったら行方不明者が増えていた可能性があるよな……と思うと心配になる。

 

手がかりを求めてラガール子爵のところに正面から乗り込んで行ったり、ランベール、調査とかも出来ないわけではなさそうですけど、敵の強大さを知ってるから敵地に踏み込むの躊躇いませんよねぇ……。

今回、敵の拠点への潜入にあたって不死鳥の瞳の面々も同行させたりもしてましたが。

敵の下っ端を見逃すかどうか、という問題にあたって「大義を通し、国も守る。それを為すために、我々は徒成す者どもより遥か高みに立たねばならぬ」というランベールの指針は結構好きです。……まぁ、それはそれとして今回ランベール力加減や判断ミスで、情報源を取り逃がしたりもしてるんですが……。