ico_grade6_3h

「そうだよ。私の目的は最初からずっと変わってない。自分の見つけた遊び場を、他人に荒らされたくないってだけ」

目を丸くする鳥子に向かって、私は言った。

「だけど、鳥子とは一緒にいたい。ずっと一緒に遊べたらいいなって思ってる。だからね――私を犠牲者扱いしないでほしいの」

 

裏世界探索に小桜を連れ込んだことで、打ち上げで良い肉を食べに行った鳥子と空魚。

恐怖への耐性が低くて「一人になりたくない」って言う小桜さん、正直可愛いな……。鳥子と空魚はどっちも違った方向に尖ってるコンビだからな……。

ひとまず無事に帰ってきた2人ですが、裏世界のきさらぎ駅で見た米軍の人を助けに向かうことに決めて。鳥子が言い出したのと、空魚はせっかくだから武器の更新をしたいという気持ちがあって、踏み込むことに。

 

空魚の目で銀光を纏っている帽子を介して、裏世界との狭間……中間領域を通って、目的地に辿り着いているのはお見事でしたけど。

どんどん向こう側の専門家っぽくなっていきますなぁ。できる事が増えていくのはまぁ悪いことでは無いでしょうけど。境界を踏み越えたまま転げ落ちて行かないかが心配にはなりますねぇ。

危うい場面もありながらも、生き残っていた人々を送り届けたのは見事でした。

 

……軍人たちとは別のところから帰ろうとした結果、那覇市内のど真ん中にあるビルに出た鳥子と空魚。

まぁせっかくなのでテンション高く楽しんでいたようですけども。……銃で武装してる状態で、どうやって帰るかって言うのは問題ではありましたよね。

裏世界で恒例のトラブルに遭遇し、今度は石垣島まで飛んで、そこから帰ることになっていたのは……うん、移動距離バグってんなぁ。

 

空魚は、カラーコンタクトで蒼くなった片目を隠していましたが。それをたまに忘れることで「たまに片目だけ青いカラコン入れている女子学生」として、大学で認知されることになっていて。

そこになぜか「怪異現象の専門家」なんて噂までくっついて、後輩から相談を持ち掛けられたりすることにもなって。

空魚、猫が好きだからこそ猫関係の怖い話に関わって猫が苦手になりたくない、って言ってるのはちょっと可愛いところあるな……って思いました。

その相談を持ってきた後輩少女・茜理は裏世界の一端に触れて、空魚たちが銃で武装していることもしったけど、口を噤んでいてくれた。良い距離感の知人、って感じに落ち着きましたが。

鳥子が銃の事を黙っていてもらうために「共犯者」として引き込もうとした時に、空魚が反発したの、面倒くさいなぁという気持ちも沸いたけど、2人の特別な関係を大事にしてるの良いなぁとも思いましたね。