「始まってもいないのに、終わらせないで…………」
初の王女ということもあって、これまで役割の無かった女性騎士が奮起して、ライアに付いている騎士がいつも違う、なんて状況になったりもしてるとか。
相変わらず兄弟仲が良くて見ていて和みますねー。WEB版で読んでいた時から加筆もされていて、音の仕組みについて話したり、静電気実験を見たライアの意識を逸らすために風の魔法の変わった使い方を教えたり。
遊びを通じて魔法を学ぶ体験として、シャボン玉をつくれる道具を整えたり。相変わらず色々やっていますなー。
表向きは鈍いフリをしているアーシャですが、立場故に侮られているし、ルキウサリアにある学園に通うにも妨害はあるだろうと目されていて。
さらには直前のハドリアーヌ王国の歓待で、鈍い演技をしながら大きな問題が起きないように無難にこなしたことで、これまでの悪評でマイナス査定だったのもあってギャップで離宮の人から評価する声が出たりもしている模様。
そんな中でルキウサリア王女のディオラとの交流は相変わらず続いていて。2人ともお互いを得難い友人と思っているし、ディオラの方は恋の萌芽が見えるような気もしますが。
アーシャはまだまだそこまではハッキリしていない模様。
入学体験を出来ることになって赴いてみれば、因縁のある人物と対峙する羽目になったり。
そこから国王と対面することになったかと思えば、ルキウサリア出身のストラテーグ伯爵まで乗り込んできたりと大騒ぎでしたけど。
……入学するかどうか、という問題をぶち壊すような、とんでもない物を発見してしまったのが良かったのかどうか。
それはルキウサリアに伝わる伝承、「封印図書館」。800年前に培われた高度な知識を、悪用を避けるために封じた場所。
アーシャの聡明さと、透過して情報を見られるセフィラが居て、その隣に自国の文化をしっかり押さえたディオラが居たことで、鮮やかに封印を解いてみせたのはお見事。
……しかし、前世の知識を持つアーシャからしても、信じられないような技術が封印図書館には眠っていて。
予想以上の爆弾が眠っていたと危機感を抱くことになって、そのためにルキウサリア国王なんかも交えて、今後の為の準備を進めていくことになったわけです。
アーシャほどの危機感を、現地の人々が持てていないのが不安材料ではありますが。ルキウサリア側にもブレーキ役になってくれる人が欲しいところ。
それはそれとして、秀でた知識があるのは間違いがなくて。ディンク酒の生産能力向上につなげたいな、と自分の利益の事も考えているアーシャが楽しそうなのは良かったですね。
……同じくらい頭痛そうでもありましたけど。
アーシャが作った不完全エリクサーの可能性について、ルキウサリアの薬学の権威が熱を挙げていたり、彼の優秀さを知る人が増えて行ってくれてるのは嬉しいですけどね。来年にはなってしまうみたいですけど、6巻の発売も決定したみたいですからこれからも続きを楽しみにしたいですね。