「いえ、ありがとうございました。ポメラさん。本当に危ないところを助けられました」
『神の血エーテル』の材料探しもあって、魔法都市マナラークでの滞在を続けていたカナタ達。
転移者であるところの『軍神の手』ことコトネも彼の事を気にしていて。……同郷だからこそ話せること、というものがやっぱりあって。実はこっそりと漫画を描いているという話だったり。自分が見届けられなかった漫画の完結までの話を聞いたりとか、良い時間を過ごせていたのは良かった。
……心配しているポメラとかに、連絡が滞ったのは反省材料ではありますが。
カナタは、精霊契約を行って材料の1つである『精霊樹の雫』を入手できるようになって。
契約した犬型の精霊ウルゾットル、2000レベルもある圧倒的強者だけど甘えん坊でじゃれつくのが好きで、だからこそうっかり相手を殺してしまうこともある。
さらに舐めた相手の魔力を吸うために低レベルだったら、それも危険とか言う一般人的には危険な相手ではあるようです。
……カナタからすれば可愛い犬でしかないし、存分に甘えられる相手を見つけたウルゾットル的には良い契約になってたので、まぁ良いか……。
低レベル枠のポメラと、犬が苦手なフィリアはちょっと大変そうでしたけど。何ならポメラはレベリングもあるので、さらに大変そうですけど。それでも「頑張ります」と言えるポメラの明るさには救われますねぇ。
今回、ナイアロトプが干渉してカナタ始末の為の策を練っていて……さらには、禁じ手まで使って、カナタが危険な状態に陥った時ポメラが助けてくれたのも良かったです。
……相変わらず遠目で見守っているルナエールに助けられることもありますけど、何やってるんだ度の方が高すぎて……もうあきらめて早めに合流しなよ……それが出来ないからああなってるんですが。