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「それとこれとは話が別だ。ゲームとはいえ、本職を目指す以上は譲れない」
実家が中華料理屋を営んでいる主人公の斗真。
ある日彼は、幼馴染の少女・早紀とそのゲーム仲間でもあるクラスメイトを合わせた美少女4人組から「料理を作って欲しい」と頼まれることに。
VRゲーム「アンノウン・パイオニア・オンライン」……通称UPO。
先ごろβテストが行われたこのゲームでは、プレイヤーが戦闘職に偏ってしまって……。料理という生産活動に真剣に取り組んでもらうべく、味というパラメーターを実装したそうです。NPC作成のものや食材単体だと生臭かったり青臭かったりするが、しっかりとした腕前を持ったプレイヤーが料理すれば、美味しいものが出来上がる、と。
ゲームでもせっかくなら美味しいものを食べたい4人に頼まれ、βテスターの権利で友人枠で招待してもらってゲームに参加することになって。
まだゲーム序盤という事もあって、公共のレンタルスペースで料理を作ったりしてましたが、その美味しそうな香りだったり手際の良さから、彼の存在は注目を集めていくことになるわけです。
実際、この早い段階でβで未発見だったバフ料理の作成に成功したり、称号を獲得したりと、ゲーマー少女4人組からすると予想以上の実績を挙げていくわけです。
一通り調理はこなせるし、ある程度は自身もある。ただ「美味しい料理と金をとれる料理は別」という祖父と父の教えがあって、賄いのように内輪で消費する分ならともかく、自作の料理を交渉材料に使ったりする気が無かったり。
ゲーマーな幼馴染に誘われて参加しているけれど、彼の軸はあくまで「料理人になる」という所にある、という所が特徴的ですかね。真面目なところは美点ではありますが。
……しかし、料理という生産に真剣に取り込んでもらいたいから、リアルでの腕を必要とするというのは挑戦的すぎるというか。回復用のポーションとかもまずいみたいですし、味のパラメーターをβ中に実装したのは仕事早いですけど、序盤から不味い料理を食べる必要があるとなると、モチベーションに響くのでは。
チュートリアルエリアとか決めてその範囲の素材ならまだマシとか、逆にしっかり味がするようにして、先のエリアの食材は不味い。そして適正レベルの食材出ないと満腹度の回復量が下がる、とかみたいな仕組みにすれば、一回美味しいものを知ったプレイヤーが不味さに耐えられず「もう一度味のする食事をしたいんじゃー!」と奮起する効果が得られたのではないか、みたいな机上論を考えたりはしました。設定する条件が増えてバグの温床になりそうだから一律設定した方が良いんだろうな、とも思いましたが。
斗真が生産職と交流する中で、改良されたポーションの製法は広まっていきそうですし、作中ではもっと手軽に状況改善していきそうですけどね。