「お前がやりすぎてギルティなのは決定事項だからだよ!」
Dジェネシス本編が発売されたときに書かれた、おまけSSをまとめた短編集。
同レーベルの単行本、巻末にQRコードが付いてて新刊発売一定期間の間だけ読めるSSが読めるものがあるんですよね。期間限定SSなので、後追いだったりすると読めないわけですが。8巻のSSに、それまでのSSで登場した新キャラが登場していたそうで、そこから何かしらの形で読めるようにしたい、という事で短編集の刊行が決まったそうです。
ありがたい話ですね。本編に合わせてリライトされたり、作者コメントが付いていたり、おまけSSなのもあってコミカルな展開のものが多くてサクッと読めたのもありがたかった。
第2話『ashes to ashes』はなんと、2019年8月8日~10日にかけてのエピソード。
最新9巻の時系列が2019年3月3日なので、未来の話ですね。しれっと2019年6月28~29日行われた大阪サミットが一つの山場になる(予定)とも書かれてましたし、自由だな……というのが最初の印象。
そして冒頭の解説でも触れられてましたが、短編というか中編ってくらいの長さがあったのも笑いました。
斎藤さんのお誘いで夏休みを共にすることになったが、行った先でトラブルに出くわして……という展開ですが。なんというか、山場を越えた未来でもDパワーズは相変わらずなんだな、というのが分かってホッとしましたよ。……今回は三好がやりたい放題でやりすぎかなぁ……という芳村の意見よりかなぁ。
第3話『女王の戴冠』はアーシャとDパワーズの2人が、秋葉原でカレー屋巡りをする話。知ってる地名で、知ってる店もあったりして愉快でした。いや、あくまで現実によく似たアキバで、似たようなカレー屋ですけどね。はい。
他にはDファクターとの共存が選択されたIFの世界だったり、スライムコアを持ち出してトラブルを巻き起こした小麦さんの話だったり。6巻終わりにダンジョンから帰還した疲れはてたDパワーズの話や、Dパワーズととある少女が出会い……黒猫を救うことになる話だったり。
序盤のエピソードがやたら長かったですけど、他は短めでサクサク読めました。Dパワーズの屋敷、アルスルズという犬の警護以外にも猫のパトロールまで会って、かなりの警戒網が出来上がってますな……。