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「お金で主君を裏切るような人間は信用できないでしょう。私は今の主を裏切るつもりはありません。お引き取り下さいませ」
仕事に打ち込んでいた女性が亡くなり……魔法が存在する世界へ転生し、スラムの孤児・フリムとして生きていくことに。
フリムは魔法で水を出すことが出来たので、スラムを取り仕切るマフィアの下っ端パキスにこき使わる日々。パキス、フリムに殴る蹴るの暴行加えて無理やり働かせるし、儲けちょろまかしてるし、そのくせパキス自身もそんな頭良くないから騙されもしている。
頼っちゃダメな人すぎるんですが……寄る辺なく前世知識を取り戻す前のフリムは彼に頼るほかなかった。
でも、前世の記憶を取り戻してからは、パキスに頼っていてはダメだと奮起。少しずつ水を販売している先での交流の中で知識を増やし、マフィアの親分に直々に売り込むことにして……成功。
お金の数え方の効率化したり、賭場を綺麗にしたり。拳戦という新しい賭け事を提案したりと、親分に目を掛けられるだけの貢献を積んでいくことになります。
パキスの部下やってるよりはマシな生活できるようになりましたが。……そもそもがスラムのマフィアのところなので、流血沙汰や人死になんかも身近で、最高とはいいがたい場所でしたが。
それでもフリムは出来る範囲で住みよくしようと努力して、実際に少しずつ結果を出していたのは良かったですね。
ただ、マフィアの親分ドゥッガには貴族とのつながりもあって。フリムの水魔法を使った高圧洗浄機を模した掃除が価値を見出されて、貴族の領域で仕事をする羽目になったりもするわけです。
精霊と人がともに歩んできた王国故に、特別な精霊の加護を得たものが王位に就くという特殊なシステムがある国らしいですが。先王が病で倒れてから、王位をめぐる争いが起きて……多くの命が失われた果てに、後ろ盾のない王子が精霊に見出されて即位することになったとか。
そんな流れもあってまだ国王は国を掌握できておらず、不穏分子も多数いる状態。そんな中で王宮でまで仕事をすることになったフリムは、そういう争いに巻き込まれてしまったり……スラムに居た自分が、水魔法の才能を持っていた背景についても知っていくことになるわけです。
フリムに価値を見出している人が多くいますが、誰を頼っても争いの火種になりうる。かなり危うい中で、それでも覚悟を決めて道を定めてましたが。どうか平穏な未来を掴み取れるようになってほしいものですねぇ……。