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「娘を救ってくださったローゼマイン様に母親であるわたくしが感謝し、忠誠を誓うのは当然ではありませんか。昼日中、城で仕事をしている側仕え見習いの娘が領主一族の許可付きで他国の蛮族にさらわれるなど、誰が考えます?」

 

椎名先生の画集の表紙イラストの黄色の貴色使ってるイラストと、特典イラストだったらしい黒と緑の混じった服装が可愛くて良いですねー。

可愛さでいうと、ポップアップショップメインビジュアルだったというローゼマインとハンネローレとシュミル達が並んでいる青主体のイラストも結構良い感じです。

 

描きおろしSSは、アレキサンドリア……にまだなる前のアーレンスバッハの貴族ベンドルック視点で「新しいアウブの情報」。

中立派の貴族で、裏の役目として領主直々に貴族たちの情報収集を命じられている家の出身だそうで。一般アーレンスバッハ貴族からすると、新しくアウブに就任するローゼマインの情報は、本当に得られないという事で……。

実際、ローゼマイン礎を奪ってからエーレンフェストに帰り、中央での争いにも巻き込まれ神々に翻弄され、それらが落ち着いた後は領主会議に向けた準備で慌ただしかった上に、今は引っ越し準備で外している、と。

 

情報が得られない要素が多すぎる。その上で、フェアルディナンドによる篩もあったりするので、近づくのも難しい。

エーレンフェスト貴族達が秘密主義と見なされてるのも、分からないではない。そうやって警戒されるだけの事を積み上げて来たのは君達だし、ローゼマインが納めなければ謀反の領地として潰されるんだが……? という気持ちも同時に沸きますが。

なんとか情報を集めようと努力するのは良いですけど、まだどこか甘えが見える気もしますね。ランツェナーヴェに娘を攫われかけ、ローゼマインによって救われたことで彼女に心酔しているアーレンスバッハ籍の貴族女性なんかもいるみたいですし、時間を経る中である程度は落ち着いていくでしょうけど。

反抗勢力とかフェルディナンドがいつまでものさばらせておかないでしょうし。

 

あとは今回もQ&Aコーナーが盛りだくさんで楽しかったですね。

メスティオノーラから下された命を奪う行為の禁止、メスティオノーラが取り消すまでだそうで。取り消しが必要になったらツェント候補が始まりの庭に交渉に行く必要があるようで……将来的なことも考えると、古の在り方に戻す必要性がより増したと言えるのでは。

 

神々と人の物差しは違う……。

それで言うとツェントレース優勝者に教えてもらえるルートは正規ルートで、鍵や罠解除なんて神様は教えてくれないからジェルヴァージオは神様の情報を素直に聞いてノコノコ言って首をかしげるとか言われてるの笑っちゃった。

でもジェルヴァージオ、即死毒や銀色の布が生まれたランツェナーヴェの王なだけあるというか。エグランティーヌの護衛騎士半壊させた下りのQAがあったのは嬉しかったですね。来るところは限られてるから罠を仕掛けた、なるほど正しい。

 

俗説と言われてますけど魔力適正での占いとかもあったのは、なんか小ネタ感というか教科書のコラム感があってなんか好きです。

あとは、ローゼマイン御加護を43とか取得していて今の時代においては最も神に祈ってる領主候補生と言えますが……グリトリスハイト取得時のローゼマインのスペックを歴代の真なるツェントと比べたら、下の下というあたり歴代王がどれだけ真摯に神に祈っていたかという話ですよ。まぁ、先生の回答にも「状況が違い過ぎて本来は比較できない」という前置きの下で語られたものではありますけど、祠巡りして自力でメスティオノーラの書を得たツェント候補は65くらいの御加護を得ているのが普通だった、というのは流石に驚きました。

ローゼマインそもそも祠も廻らず御加護取得している三年生時点での判断らしいので条件的に不利みたいですけど……本編後に御加護の再取得を試みたらもう少し違う結果になるのだろうか。神々の干渉を嫌うフェルディナンドがそもそも再取得の儀式させてくれなさそうではありますが。