「……ああ、これなら俺は文句ない。決着を付けよう、ナイアロトプ!」
「本当に君は、愚かな異世界転移者だったよ、カンバラ・カナタ。力の差に絶望しながら死ぬがいい!」
ロークロアを巡る、カナタ達と上位存在との騒動に決着がつくことになる最終巻。
ナイアロトプ最後の切り札である、封じられた罪人も2人があっけなく討たれ……最後の1人であるゾラスが解き放たれることに。
味方に引き込んだヴェランタは、本気で上位存在と戦う覚悟を決めて……上位存在の存在や「神の見えざる手」がやってきた悪事についてもロークロア内で周知させることに。
神々のエンタメであるロークロア世界の住人が、それらの事実を知ることは上位存在になぁなぁで騒動を治めるような温い手を打たせないための、背水の一手でもあって。
カナタやルナエールが特別な戦力であることは間違いないですけど、コトネを筆頭に転生者込みではあれど現地の他の戦力の底上げも同時並行で行っていって。
できる事は全て行った上で、ゾラスとの最終決戦を迎えることに。ヴェランタの最後の備えであったゼロについての情報が明らかになったり、神の尖兵になったゾラスにも世界を憎むだけの過去があったりしたわけですが。
それに比べると、まぁ自分で自分の首を絞めて行ったナイアロトプはスペック的には最強の敵でも、最後まで小物だったなぁというか。
まぁ最後まで変節することなく最後までナイアロトプらしく振舞っていったのは一貫してて、そこは認めてもよい。
神々の干渉を排することになったロークロアですが、今後問題が起きるとしても上手くいって欲しいものですね。
カナタが鈍い部分はあったわけですが、ポメラの気持ちの決着とルナエールとの関係への答えを出してくれたのは良かったです。