ico_grade6_3h

「君には敵も居れば味方もいる。それだけは忘れないで欲しいね」

 

鬼哭刀を携えて武具自慢の集まりに参加した伯爵、マクシミリアン。

そこでベオウルフ・エルデンバーガー侯爵から、とある話を聞かされることに。南の国境で十年ほど小競り合いが続いていた異教徒の国と和平交渉が進んでいること。その際に贈り物をしあう文化があるとかで、交渉材料の一つとして鬼哭刀を使うことになるかもしれない、ということ。

 

ちゃんとマクシミリアン相手の見返りも用意しているあたり、侯爵もしっかり政治やってるなって感じでしたが。付与術については詳しくなく、蛮族と侮っている相手にしてやられて、難易度の高い「光属性の付与を五文字で」という無理難題に肯いてしまうことに。

ゲルハルトが叫んでいたのもむべなるかな……。

刀鍛冶ルッツと、装飾担当のパトリックが最高の物を拵えてなお、ゲルハルトは成功するイメージを持てなかった。

そんな時彼の弟子であるジョセフが「付与に耐えうる宝石に心当たりがある」と言い出して……相手が交渉の席に持ってくる「覇王の瞳」と謳われるダイヤを付与に使って、相手に贈ろうとか言うトンデモ提案をすることになっていたの、ちょっと笑っちゃった。

まず伯爵に説明し、連れ立って侯爵の説得にいき、三人で国王を説得しに行って誰もが怪訝そうで心配してくるのも分かる。

 

会談の現場で見事付与を成功させたのはお見事でしたが……あまりに見事過ぎたことで逆に隣国が乱れることになろうとはね……。

和平交渉で五年の停戦を約定したから王国側からできる事はほとんどない騒動は、正直まだ尾を引きそうな気配がありますけど。

一旦は交渉がまとまったのも確かで。その交渉材料として寄与した刀の製作者であるルッツは未だに誰の庇護下にもない流民の扱いであった。

そのため、ゲルハルトを通じて伯爵のお抱え職人になるという話が出て……ギルドに所属していないけれど、お抱えになった以上は付き合いもあるということで刀作成の場面を親方衆に見せていたのは、クラウディアの提案でしたがなかなか良かったのでは。