「ウヌ!! その想い、必ず私が王となり、叶えるのだ!!!」
「LEVEL.283~LEVEL.303」を収録。
残り10人となったところで、自在に転移できる魔物ゴームが現れ、アースが敗れることに。もとよりエリーは病気を患っていて、弱っていたとは言えアースの最大術を容易く破って彼らの本を燃やしてきたの、ヤバすぎる。
そんなゴームが、特権を利用して魔物を消そうとしているクリアとつるんでいるんだから、恐ろしすぎるんですよね……。
アース、色々背負いながら戦ってきたけれど、敗北を前にして「死」におびえるの年相応って感じがして良い。そんな彼とエリーの別れのやり取りで、「ガッシュがお前の想いを聞いて負けると思うか!?」とか出てくるのが、信頼関係が出来てて好きなんですよねぇ。
ゴームとそのパートナーがあまりに軽いノリで蹴散らしに来てるのが、若干のノイズではありますけど。
……終盤のゴームへ説教してる場面を見るに、一応パートナーも敢えて軽くふるまっている部分もあるみたいでしたけどね。
エリーとアースが信じた通り、ガッシュがゴームとゴームが組んでる強い魔物の存在を聞いても「必ず王になる」と叫んでくれるの熱くて好きです。
アースが消えたことを察知したアシュロンがやってきて情報交換をすることになってましたが。フィンランドからフランスでの戦闘に気付いて、さらに駆けつけられるアシュロン凄すぎる。
ブラゴもたった20秒の戦闘でボロボロにされるくらい、クリア圧倒的ですからね……。
ここまで追い込まれたブラゴが覚醒した呪文が「ニューボルツ・マ・グラビレイ」で、間に「・マ・」が入る呪文が、それだけ強いと考えるとキッドが消える間際に会得してた「ミコルオ・マ・ゼガルガ」ってあの時点で考えるとかなり強い術だったのでは……?
アシュロン、「みんなが仲良くできる魔界」を目指していた善性の人物であり……ファウードの存在も当然感知していたものの、クリアの存在を知って生き延びていた自分はクリアから目を離せないと堪えていた、みたいなシーンも差し込まれていて。
終盤で少しの時間交流し、共闘しただけの仲ではありましたけど実に良いキャラでしたね。
「シン」の術に覚醒していたアシュロンすら、クリアを倒せなかったのは痛かったですが。かなりの手傷を負わせて時間を稼ぐことには成功。
騒動を察知したデュフォーがやってきて、各々の力の伸ばし方を教えてくれたのとか、ガッシュの軌跡が無駄になってないのが良かったです。
ティオとシェリーが常識的なコト聞いて「お前、頭が悪いな」とデュフォーに言われ、キャンチョメが良い意見を出したことで「この2人より賢いな」と言われてるコマのそれぞれのリアクションが笑えて好きです。
デュフォーの指導で一番最初に成果が出たキャンチョメが、「化ける力」を使いこなせるようになったのは良かったですけど……強い力を得て少し変わってしまって。
それをフォルゴレがしっかり止めてくれたのは、良かったですね。しれっと最後の10人になるまでパピプリオが生き残っていたの、面白かったですけど。
覚醒したキャンチョメとパピプリオの本は、クリアの遠距離攻撃で燃やされてしまうことになって……。「シン・ポルク」かなり強い術だったので、戦力が欠けてしまったのは惜しい。そうでなくても、初期から協力してくれた仲間との別れですからね……。
巻末ガッシュカフェは、ゼオンとクリア。
オマケコーナーだからこそ、クリアの前にデュフォーが居てクリアの悩みにも「答え」を出しているのは、新鮮ではありましたね。
デュフォーもゼオン達と別れた後出会った人との約束で変化してるのが伺える回答ではありましたけど。ゼオンが「なぜ最初にこいつを消しておかなかった?」と汗をかくほどの存在だ、というのが分かる最終巻前の良いオマケでした。