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「そうね。そもそも、私は魔女と自称もしていないし、フロンティア人とも言ってない。あなた達が勝手に言い出したことよ」

(略)

「勝手に決めつけて、恐怖しないでもらえる? 善良な一冒険者よ」

 

黄金の魔女エレノアと、一般冒険者沖田としての二面生活を続けている主人公。

ナナカが攫われて、アメリカの工作員ハリーとクレアの協力を得て救出に成功してからも、変わらず活動を続けていたわけですが。

攫われたときにナナカが魔女の弟子を自称して巻き込まれたから、いっそ弟子として認めることで今度自分がトラブルにあった時は巻き込む覚悟の沖田くんは本当にもう……。

 

剣術スキルレベル6とかいう、初心者中心とはいえ受付嬢やってるカエデちゃんが知らないくらいの領域に足を踏み込んでいる一方で、錬金術スキルの方もレベルが上がって作れるもの増えて行ってるんだから、成長が著しいというか。

遅くから冒険者になっただけあって、成長の余地がありすぎる。

クレア……ひいてはアメリカとの交渉中であるレベル2回復ポーション。議員の暴走でその契約が御破算になった日本も当然挽回を狙っているわけですが。

 

本部長子飼いの冒険者である三枝ヨシノが、沖田くんに近づいてくることになって。

高ランク冒険者であるヨシノのパーティメンバーであるBランク冒険者のリンでも、剣だけの勝負なら無理、と判断するくらい沖田の剣の腕が確からしいですねぇ。

実際には魔法を使えたり、高額で頼れる装備を持ってたりするから、いざ戦ったらまた違う結果になりそうですけど。……なんかゲーム的に言うとバフ駆けるポーション作れるようになってるし、なんだかんだエレノアが勝ちそうな感じはある。

ヨシノが「沖田=エレノア説」を疑って、調べて、家にまで踏み込んできた時、それまで交流して一緒に冒険する間柄になったことから生じる油断があったとはいえ、ヨシノあっさり薬盛られてましたしね……。

少しずつ黄金の魔女の正体に気付く人が増えていますが、おおむねエレノアの齎す利益で口を噤んでるの、なるほど『地獄の沙汰も黄金次第』というタイトル通りだなぁ……って読み味ですね。