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「雛菊 ね さくらとこれからも 生きて いきたいの…」

 

1822話を収録。

囚われの撫子に権能の使用を強要する【華歳】の御前、いやぁ良い笑みですね。悪党の、容赦ない微笑みだ。

夏主従と秋の護衛が撫子の探索に赴いている間、四季庁舎で残っている春主従。

……さくらにとってかつての友と師ではあるけれど、絶対的な主を失った原因でもあり……どうしたって複雑な思いを抱いている。

 

雛菊も狼星を慕う気持ちはあるけれど、誘拐された生活の中で心を病み別人という自認をしている歪んだ状態になっているわけで。

そんな中でも、「今度は雛菊がさくらの心を守る」と。今より少し楽になれる道もあるはずだ、と希望の道を示してくれるの春の代行者って感じがして良いですねぇ……あたたかな気持ちになる。

 

ただ優しいだけじゃなくて……裏切り者と族が動き始めて、春主従と冬主従がそれぞれ襲撃を受ける展開になっていくのは慌ただしいですけど。

内部に裏切り者仕込んでいるの、根が深いなぁ……。代行者の事を想う一般人的な感性がありつつ、恐怖で支配しているのが賊のやり口。

撫子を追いかけている夏主従と阿左美が、賊への不満を思いっきり口にしてくれるシーンは賛同しかない。

本編がどこもシリアスモードなので、あとがきページにあるオマケ4コマがほのぼの夏主従なのが良かったですね。……夏の代行者である瑠璃があやめに扮して離宮脱走してたの発覚する話なので、瑠璃もバレて気まずいし護衛であるあやめが鬼の形相になってるので、当人たちは穏やかじゃないですが……。