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「変なところでついムキになっても、(栞さんたちなら)全部受け止められるから」

(略)

「恋花さんはそのままでいい。恋花さんのそういうところ、(栞さんたちは)好きだと思っているからさ」

 

主人公の男子高校生、成瀬壮真。

彼は百合過激派で、百合に男が挟まろうものならその相手を殺してでも排除しようというスタンスを掲げていた。

男友達相手には「女子同士で仲良くしてほしい」という妄想を口にはするものの、彼はその尊い百合を見学したいという欲求もあって。

 

女子の前では格好つけるところがあるというか、仲良い女子が喧嘩していたら仲良くなれるようにアドバイスしたり、女子同士の時間を確保できるように雑用を買って出たりと色々やっていた結果……順当に好感度高くなっていった、というね。

女子3人と連れ立って遊びに行っても「男除けとして便利だったんだよ」とか言ってるし。自分に言い聞かせようとしてる部分はあるにせよ、往生際が悪い……。

 

百合信者である彼からするとタイトル通り「俺がモテるのは解釈違い」なので、どうにか好感度調整しようと四苦八苦していましたけど。時すでに遅し。

委員会の仕事をサボってみたりしても、それまでの信頼があるために体調悪かったのかと思われて納得されちゃうし。

どうにか距離を取ろうとしても好感度高い彼女達の方から迫って来るし。

 

彼女達から距離を取ろうとしたのは「百合に挟まる男が自分だろうと許せない」という、自分自身の問題でしかないというか。

彼が崇める「百合」が存在しないと、そもそも「そこに挟まる男」にすら慣れないと表現するのもちょっとズレてそうですけど。

つまり何が言いたいのかというと、自分が許せないから距離を取ろうと思っていたとしても、彼が大切にしている女子の関係に異常を見つけたら復旧に奔走したくなる難儀な生き様なんですよね、これ……。

もう好感度下げるの、本当に路線変更してグレるくらいしかなさそうですけど、「百合は眺めたい」という思想から無理そうですね。諦めるんだ……。