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「私たちはさ、長く生きすぎたと思わない?」

(略)

「だから私たちは、自分自身で死に場所を決めなきゃいけない。それが寿命の無い存在の義務。できない年長者は、害悪だ」

 

対ハクアの切り札となり得る「星骸」を確保したメノウたち。

『絡繰り世』まで逃げて、故郷の空気にアビィは生き生きとしてましたが……敵も同様の手段で追ってこられるわけで、油断できない状況。

まぁ敵地ではあるし、【魔】のマヤがメノウ達側にいるので、適当な魔物を放って『絡繰り世』のリソースを削る手段は使えない。

 

だから、真っ当に資材を運んで儀式場を作って削りにかかるとか言い出すの、ミシェル厄介過ぎる。結局のところそうやってちゃんと対処されるのが一番面倒くさいですからね……。

ミシェルの下にいるモモの進言ではありましたけど、まぁ普通にミシェルも思いついてましたし。モモも見られている以上まともな進言するしかないのもある。

……ただ転んでもただでは起きない女でしたね、モモ。根回しをしていて、ミシェル側が儀式魔術を行うだろうことも想定して、それを利用する手段を考えていたのがお見事。

 

「星骸」の使い方を知るため、人災【器】に接触しようとメノウが行動を起こして。

それ自体は可能でしたけど、下手したら肉体死んでたかもしれなくてマヤのフォローがあったのはありがたかった。

『絡繰り世』のアビィも長く生きた者として、最期を見定めて行動を起こして。

それに触発されてミシェルも覚悟を決めたり……多くの障害を越えたメノウの前に、モモが立ちふさがる展開になったりと実に熱い1冊でした。

モモが色々準備していたのもあって、いったん綺麗な形に収まったのは良かったですねぇ。

状況が大きく動く最後の一手が打たれた形にもなって……少女たちは、激動の時代を最後まで乗り切れるのか。期待したいですね。