「まぁあんまりグダグダ行っても仕方が無いからズバッと言うけど、何があったとしても俺はティーナをまもるし、どこかにやったりするつもりはないからな」
「……事情も聞かずにそんなこと言ってええの?」
「ええの。特に他人の命に関することなら悩む必要は一切なし」
医療物資を売りさばこうとティーナの古巣のコロニーを訪れたヒロ達。
パンデミック中の惑星に防護スーツで降り立って、調査をして対策を練ることに。ショーコ先生を伴ってこられたのはありがたかったですね。
まぁそもそもショーコ先生を船医として雇用できたのもあって、彼女の伝手でハイテク医療物資を大量に仕入れたからリーメイ星系にまで運搬業やろうとしたわけですけど。
ティーナが過去のアレコレを思い出して沈んでしまって……トラブルが予想されるけど、まぁ最悪カネとコネとモテる力の全てで解決しようとしてるの、ヒロも割とパワータイプですよね……それで今まで乗り切ってきてる信頼できる方針ではありますが。
傭兵ギルドの最高位であるプラチナランカーだから、それなりの振る舞いをしなきゃと律した上でのパワーなので、良いと思います。
エルマからは「ヒロが変なところで真面目なだけ」とか言われてましたけど。パワー重視でもあるけど、必要であればちゃんと根回しとかも出来るのは良いことですよね。
上層と下層で貧富の差が明確に分かれたリーメイコロニー。
下層も貧しさの中でも、孤児院のような建物があってそこ出身のマフィアとかが後援をしたりする、悪党たちなりのルールみたいなのが出来ていたようで……ティーナもそこの出身だったみたいですけど。
パンデミック騒動で後援組織が壊滅。残された支援物資を狙って、チンピラが襲撃をしかけてきた後に訪問することになって、ティーナの知己がいるからと色々と手を貸すことになったわけです。手を出すなら、後悔しないようにできる事は全部やろうとするヒロの行動指針はわかりやすくて、スルスル読めるのが良いですね。
……まぁ、前代官が宙賊とズブズブでトラブルに発展したり、ガレオン級とか言う宙賊の戦艦を引っ張りだしてきたりで、相変わらずイベント引き寄せる悪運は絶好調なんですけど。
その分、孤児院でパンデミックの影響を受けてない少女を見つけて、特効薬を作れるかもしれないってことになったし。現地の代官となった領主の子息とは割と良好な関係を築けているのは良かったですね。