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「誰が悪いという話ではないですからね。

クノン君の実績が原因ではありますが、クノン君が間違ったことをしたわけではありませんから。

これだけは絶対です。あなたは間違ってません。あなたはあなたのやるべきことをしているだけにすぎません」

 

故郷のヒューグリア王国に残してきたはずの婚約者ミリカ。

なぜか彼女が師匠であるゼオンリーを伴って魔術都市のクノンのところへやってきて。

宮廷魔法士と王女が国元を離れているという特殊な状況。それを作ったのは……まぁ当然2人と縁のあるクノンなわけで。

「魔建具」の可能性に気付いて、出来るなら国で押さえたいと人員を動かしたみたいですが。魔術都市での研究なんて特許出してるに決まってるじゃないですかー。

 

まぁ、そのあたりはゼオンリーだってわかっていたし、上層部も分かっていたでしょうけど、それはそれとして人員を動かさないといけない部分もあったんだろうなぁ……。クノンも感じていたように国としての立場と柵は厄介ですね。

でもその柵のおかけで、予期せずミリカと会うことが出来たのはラッキー。

3日程度の滞在ではありましたが、その中で「鏡眼」のことを知っているゼオンリーに相談も出来ましたし。

 

「鏡眼」で見えるもの「法則」についての考察もちょっとは進んだ……といえるのかどうか。まだまだ謎が多いんですよねぇ。

ゼオンリーに言われてましたけどクノン基礎をいくつかすっ飛ばしてるからそこを抑えるのも必要だし、とは言え現時点でクノンは共同研究でいくつも結果出してる優秀さなのであちこち目移りして寄り道してるので、なかなか一つの研究が深まらない。

まぁ、そうやっていろんな経験をすることで、知識を得てステップアップしていってる部分もあるので、一概に否定も出来ないですけど。

それはそれとして基礎魔術もちゃんと習得していくべきではあるんでしょうねぇ……。

 

ミリカがクノンとの婚約を維持するための策の一つとして、城を出ていることとかも聞くことが出来て。

実力主義の傾向が強いヒューグリアにおいて、第九王女であるミリカがクノンと結婚するためには行動を起こさなくてはならなかった。そして、今後も関係を維持するためにはクノンの協力も必要だ、という話まで出来たのは良かった。

クノン、侍女の教育で表面上ナンパな女好きですけど、ちゃんとミリカ大事にしてるんですよね。協力要請されて、まっさきにあんなに楽しそうにしている魔術学院を辞めるって選択肢が出てきてましたし。

ミリカに今以上に学んでいって欲しいという風に言われて翻意してましたが、あそこでミリカが頷いていたらほんとに辞めてただろうな……。
まだ伸ばす余地はありつつも、成長もしっかりしているクノンの今後に期待。また新しい事学ぼうとしてますしね。