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『いや、生かす。彼女は……この星で貴重な情報源……いや、友達だ!』

『イエス、マスター。ナオミを運ぶ台車を移動させます。その場でお待ちください』

 

主人公のルディは、人工授精によって生まれ与えられた運送業の仕事に従事していた。

脳も肉体も改造されており、500年は生きられる寿命を持つ御年81歳の人物で……巻末の閑話で「運送屋ルディ」として働いている場面で、下請け故の苦悩を味わったりしつつ、出来る限りやり返したりする強かさを見せてくれたりもしてたのは良かったですね。

 

SF世界お約束のワープ的な、長距離移動が出来るジャンプゲートというものがあるみたいですが、それを駆使しても宇宙は広く……だからこそルディに500年とかいう寿命が与えられていたり、移動中コールドスリープできる装置が船に備わっていたりするみたいです。

ある仕事の際にジャンプゲートを移動した際に、テロ事件が起きて爆発が起きたせいか座標がズレ……ルディはこれまで生活していた文明圏から隔絶され、連絡も取れない宇宙に放り出されてしまうことになったわけです。

 

ただタイトルにもある通り、そんな彼は奇跡的に地球型惑星を発見。

ファンタジー世界的な魔法技術を扱う能力を持った人々が住む世界であるが……その魔法のエネルギー源となっているマナはそのまま摂取すれば死に至る毒に等しい。

今住んでいる人々はマナのある環境に適応しているが、ルディはそうではないのでワクチンを作って対処します、とか言って実際分析をサクッと片付けていたのはお見事。

そうやって準備を整えていざ上陸……しようとしたら、SF世界でも全く情報のないドラゴンが現れて襲撃される羽目になったりするハプニングがありつつも、何とか地表に到着。

 

人里離れたエリアだったのは、ルディ達の素性を隠す意味ではありがたくはありましたね。

分け合って隠居していた「奈落」の異名を持つ魔女ナオミとの縁が出来たり。なぜか、地表に墜落したと思しき、1000年以上前のルディと同じ文明由来と思われる宇宙船を見つけたりと、地上についてからも話題が尽きないルディではありましたが。

未知の部分もあるため、時折失敗をしたりもしますけどなんだかんだ軽く乗り切っていってるのでサクサク読めて良かったですね。