「どっちにしろ駄目じゃねぇか!」
「どっちにしろ守るんで関係ないとも言います」
探索者として世界で一番先に進んでいると言っても過言ではないVTuber山主ボタン。
そんな彼が唐突に、ダンジョンの奥地で伝承にある不動明王そのままの姿をした超常存在と戦う動画を公開。
それによって世界には激震が走ることになったわけです。「神は実在するのか」、「ダンジョン内とは言え、そんな神を殺したボタンの扱いをどうするべきか」などなど。
動画越しですら宗教家がひれ伏すほどの格というか圧というかがあるだけに、一概に否定できるものでもない。しかし、それを認めてしまうのも問題がある。
下手すれば世界大戦勃発なのでは!? と掲示板の住人たちですら戦々恐々とする情報を突如としてボタンが公開したのは、一応自衛のためではあったようです。
ボタンが探索者としてとびぬけているのはこれまでの活動の中で隠しようがなくなっている。……当人にそこまで隠す気が無いとも言いますが……。
そしてダンジョンには、スタンピードという探索者の出入りが著しく低いダンジョンから魔物があふれかえる危険性があって。
被害が起きた時に、実力も知識もあるボタンであれば、どうにか出来たのではないかと言われる可能性があったから、先に自分の知ってる範囲を公開することにした、と。
実際、直近でアメリカでスタンピードが発生して、軍が出動する騒動になったみたいですしね。
ボタンには力があるからリスナーの中には気軽に「ボタンが行けば」とか言う意見も出てくるみたいですけど。どれだけ強かろうとボタンってあくまで私人であって、他国の軍事活動に参加できる権限なんてないわけですし。
……そもそもボタンみたいな特大爆弾が気軽に海外に行くことにすら、ボタン担当の刑事・玉木さんを筆頭に難色を示すでしょうけども。
自衛のために出した情報であちこち焼け野原にしてるのは……あまりにも火力強すぎぃって感じではありましたけど。ボタンだからなぁ……。
1巻でやってたホラゲーコラボで、ボタンが探索者として鍛えた結果いわゆる霊感があるという話になって。そこで話題に出ていた「夏に凄いホラー企画とかも出来る」と言う話が実現される書下ろしエピソードが結構なボリュームで収録されていたのは嬉しかったですね。
幽霊対策もボタンでしたけど……心霊スポット自体もボタンの別荘で賄っていたのは笑ってしまった。稼いでる分、多少は使ってくれとお偉いさんに言われて不動産を買ってたとか何とかで。……そりゃスタジオ2つポンと買っても痛くないわ……。
ガチで怖いのが駄目な夜光先輩と四谷先輩は不参加ながら、WEBだとまだ絡みが薄い吹雪先輩とかも登場してワイワイやっていたのは楽しそうで良かったですね。
男がボタン一人の男女混合お泊り企画とか炎上必死だけど、ダンジョン真実暴露騒動でボタンが今盛大に燃えてるから火種一つ足してもなんとかなると決行されたのは笑った。ボタンよりも重要度低いと切り捨てられたスケープゴートさんの報道で矛先が逸らされているってものあったみたいですけども。
女性陣のお風呂シーンで、一花がちょっと気合入ってるなんて指摘されて墓穴掘っていたのは……実に微笑ましいなぁ、と思いました。
場所の提供とトラブル解決要員をやりつつ、別荘に招いている関係でホストみたいなもんだからともてなしに力を入れているボタン、真面目だなぁ……というか。そりゃ惚れる人も出るよなぁ、というか。
ホラー企画でちょっと霊的存在にちょっかいだして呼び寄せたりしてるいたずらっ子な部分は……もうちょっと抑えな? と思わなくはないですけど。
「俺と言うイレギュラーな強者が来たことで、縄張りを荒らされたと思って苛立っているところに儀式なんてしたから呼び寄せられたんですねぇ」とか言っておけば、まだマシだったのでは。ボタンが要るから避けられずに起きたことと、ボタンが意図的に招いたことでは評価違うからね……。最終的にはちゃんと何事もなく完全に守ってましたけども。これは弁護人付きませんわー(棒)。