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「そんなこと? 何があろうとも絶対に手を出すなと言ってるんだ

 “そんなこと”なんて思ってもらっては困るな」

 

1420話を収録。

裏の住人からの情報収集を、別の派閥……ジンスゥ・ヤの腕利きに咎められたジグ。

戦闘に発展して勝利したあとに、彼女が二等級冒険者のタグを持っていることに気が付いて……高位冒険者の死因は調べられるだろうし、そこで自分とのつながりが見えるのはよろしくない。

冒険者である以上、放置して逃げるにしても鉢合わせる可能性はある。……というかジグほど目立つ体格と装備だったら、逃げてもあっさり見つかるでしょうけど……。

 

止む無くシアーシャのところにその武人、白雷姫の異名を持つイサナを連れ帰り……交渉によって手打ちとすることに。

イサナからしても、薬物所持は違法だけど即座に切り捨てて良いレベルの犯罪じゃないのにやりすぎたという事実に気付いたことで引け目あったみたいですし。

シアーシャに手を出させないことを約束させたうえで、戦闘で破壊されたジグの武器を更新できたのはまぁありがたかったか。

 

イサナ達もまた別の地域からやってきた異邦人で、この街では微妙に浮いているみたいでしたけど。

「別の種族は受け入れられない?」とイサナに聞かれたシアーシャが、「理解してくれる人を大事にしたい」と返答できたのは良かったですねぇ……。

魔女として孤独だったころの彼女からは出なかった台詞でしょうし。

 

少しずつランクを上げているシアーシャが、複数の冒険者が参加する規模の大きめの魔獣討伐に参加することになって。幽霊鮫の時に知己を得たアラン達が、いざという時のフォロー役で参加していたのは……ジグとシアーシャの実力を察知した上で貸しがあるという意味で、ありがたかったですね。

うっかり眼帯の女性とか来てたら変にピリピリしたでしょうし。

アラン、予期せぬ魔獣が襲ってくるっていうトラブルに際してジグの力を借りようとして「依頼がしたい」と持ち出したの、ジグ相手のパーフェクトコミュニケーションでしたしね。