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「スレナ! ボルタを頼む こいつは俺が引き付ける」

「!? しかし…」

「頼む」

 

夜道で魔法で作られた炎の人形に襲われたベリル。

いくら切っても意味がない敵ではあれど……フィッセルから「魔法を遠くに飛ばすのは効率が悪い」という話を聞いていたので、一旦距離を取ることで術者を引きずりだすとか即座に切り替えて行動できる辺り、ベリル戦闘方面の判断かなり鋭いと思うんですけども。

2巻後半で登場するエピソードで、過去に迷宮攻略に挑んだとき一人で入ったとはいえ、魔物を倒せずに入口近くで敗走したとか言ってるの、どういう事なんでしょうね。

まだ実力が低い若かりし頃に入ってトラウマになっているのか……そうと知らずに超高難易度のダンジョンに入り込んだのだろうか。

 

炎の人形でベリルを襲い、フィッセルを攫ったと焚き付け、ベリル相手に楽しく魔術を打ち込みまくっていた女性……。

実は、魔術師団の長だったというルーシーの攻撃を捌き、接近した瞬間に隠し玉の気配を感じ取って回避行動をとったりとか、やっぱりベリルの戦闘勘凄いですよね……。

ルーシーが「力を持つ者は相応しい生き方をするべきじゃ」と、「何も為せなかったことに囚われている」ベリルの在り方を気に食わないと思っているようで。

ベリル本人とその実力は認めているけど、その生き様に思う所があるっていうのはまぁ分かる。

過去に何某かのトラウマが植え付けられてそうではある。アリューシアを筆頭に弟子たちが放っておかないでしょうし、今回ルーシーにも目を付けられたので、追々その実力が広く認められていくことで、ベリルの在り方も良い方向に変わってくれるといいんですが。