「特別なテイマーは、テイムしていない魔物とも仲良く出来るみたいなんだ」
ジナル達と同行してオカンケ村を目指すアイビーたち。
いつも通りシエルたちに連れられて森奥の洞窟に入っていくのを、まだ慣れていないジナル達が警戒してみているのは面白かったですね。
ドルイドも順調にアイビーに染まってるなぁ……。危険視されている魔物ドーリャとシエルが遊んで、なんならその後ドーリャが撫でてもらいに来てるの、可愛いと思います。
フィーシェが過去に読んだことのある「アダンダラもドーリャも洞窟の守り神」と書かれた本があるという話や、特別な本を置いている書店の話とか結構気になる話もありましたね。
シエルたちに連れられて森奥を進むことが多いアイビーたち。今回も隠されていた村を見つけたりしてましたし、この世界の伝承にも気になるところ多いですよねぇ。
「ふぁっくす」とかみたいにアイビー以外にも転生者の気配を感じる部分とかもありますし。
……そのジナルも、とある事件の顛末を知ったアイビーが泣いたことで犯人たちの捕縛にサーペントさんたちが協力してくれるのを受け入れていたりするあたり、なんだかんだ常識破壊されてそうですけど。
序盤で森の奥の洞窟で本格的な休憩をすることにツッコミいれつつ、自分もしっかりソルを撫でつつお菓子食べてる当たり、わりと早くから呑み込んではいましたけど。
ジナルの知人であるジャスやガルトスが、アイビーの事を知らない常識人枠で驚いていたのが笑えました。
ジナル達は、依頼人に問題のあるオカンケ村に荷物を運ぶ受けていて。上級冒険者である彼らが運んだ上で対処することで、馬鹿貴族をとっちめる囮捜査をしようとしていたわけです。
商業ギルドからの依頼で荷物を運んでいたわけですが……オカンケ村、冒険者ギルドのギルマスが不在な上、商業ギルドのギルマスは金に弱いとか言うなんとも心配になる村でも合って。
実際権力争いが起きているし、そのせいで犠牲になっている人も出ている。さらに前ギルマスはテイマーだったことや、テイムモンスターと最期に会うことも叶わなかったというのは……無常ですねぇ。アイビーが涙をこぼしてしまったのも、ソラ達との関係を大事にしている彼女なら無理はない。
面倒な問題に巻き込まれることになったりしてましたけど……挿絵は可愛かったですね。「作られた噂と本当の噂の見極め方は?」に「勘」と返されてる場面の挿絵、デフォルメ味強くてよりコミカルになってて良かった。