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「自分で言うのもなんですが、報酬なんて出さなくても私は手伝いますよ?」

「いや、これは失敗の許されない仕事だ。無報酬だからと手を抜かれては困る。だから十分な報酬は払う」

……ふむ、そうか。

それだけ本気で、それだけ覚悟して責任を負えと。そういうことか。

 

休暇中に二億稼ぐことに成功したニア。

目標金額の十億にはまだ遠いものの、大規模な大会を開催するのに準備期間は必要だし、ある程度資金があるのであれば準備を始めることも出来る。

稼ぎのペースの相談のため、ヒルデトーラ伝いで王様に報告を挙げたところ、ざっくり一年半後の夏に四億あれば準備を始めることが決定。

当初の予定は十億稼ぐ予定だったし、そもそも資金があって困ることはないので、ニアは弟子たちと共に狩りを行ったりもしてるんですが。資金稼ぎを行いつつ、魔法映像関連の仕事も外せないのがニアのせわしないところですよねぇ。

 

冬休みの出稼ぎの際に知己を得たヒルデトーラの兄、第二王子ヒエロからヴァンドルージュで行われる結婚式に手を貸してほしいと呼び出されることに。

他国の撮影班が、貴族の結婚式の撮影を行うという事で色々な制限がありつつも、成し遂げれば普及に多大な貢献を果たすだろう仕事。

その大仕事の為に、ニアはしっかりを報酬をもらった上で協力することに。

……仕事の重大さは理解した上で、春休み中の撮影にニアも協力することになったわけですが。そうでなくても休暇はニアの撮影ストックを量産する殺人スケジュールが組まれているタイミングで……ニアの中身が英霊になってなかったら、それこそ撮影に殺されてるんじゃないかって雰囲気がしますねぇ。

 

魔法映像が知られていない中での撮影には、監視役も同行していましたが……厳しいスケジュールの中で監視役から度々チェックが入って、ニアたちの怒りボルテージが溜まっていったのはハラハラしましたね。

あまりに干渉が激しいので、「こういう映像を取ってるんですよ」という実例を見せたのは良かった。アレで実際にやりたいことが伝わって、協力的になってくれましたからねぇ。

監視としてなにかあった時に止めるために必要な行動なのはそう。

とはいえニアたちも一日で浮島を飛び回って二十以上の撮影をこなさないといけない中で、お客様を扱うように丁寧な対応なんてできるはずもない、って言うのもまぁ間違いはない。

物証を見せられたのは魔法映像ならではで、新郎新婦にも泣くほど喜んでもらえたのは苦労した甲斐がありましたかね……。

 

ニアたちの通う学校に準放送局として、学生がカメラマンや演者として行う学内限定の撮影班が結成されたり、魔法映像関連は次々活動を広げてってますねぇ。

面白ければ王都放送局でも放送されるという話にはなっていたみたいですが、しばらくたっても成果はなく。ニアたちに泣きついてきたわけですが……既に現場で働いている三人娘からは厳しい意見を貰うことに。

レリアレッド、ニアに頻繁に噛みついてくる挑戦的な子ではありますけど、学生たちの映像を見て「集音に気を使いなさいよ!」とか言える辺り、しっかり魔法映像に向き合っているというか、映る側としての要素しっかり押さえて偉い。