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「認められるものか!!」

(略)

「俺は、俺の意思で剣を振るってきた!」

 

 

転移に巻き込まれ退廃の町ストリゴに飛ばされてしまったジグ。

ストリゴの事情に詳しい魔術師シャナイアに出会えたのは、幸いと言えるのかどうか。

でもまぁ、不慣れな土地で武器もなくさまよう中で情報も無いと、行動指針も定まらなかったでしょうし、ラッキー寄りではあるか。

シャナイアには当然ジグにすり寄ってきた目的があって……それがジグとシアーシャ、それぞれの逆鱗に触れるような事だったから、最終的に対立することになっただけで。

魔女についての情報をちょっと得られたのも合わせるとプラスも大きいけど、騒動の分のマイナスもあって総合的にトントン……になってるか? これ。

 

「来るもの引きずり込み、去る者足を掴んで離さない」とシャナイアが評したストリゴのスタンス。

それでもここ最近は強大なトップが頭を押さえていたことで落ち着いていたみたいですが……大失態を侵して、それまで抑えられていた反動で今まで以上に酷い状況になっているとか。

その組織の名が「アグリェーシャ」と聞いて、ジグが生まれて初めて「神を祈った(のろった)」と書かれている地の文がめっちゃツボでしたね。

 

ジグはまぁ傭兵として経験豊富なので、荒れた地でも何だかんだ適応して過ごしてましたよね。シャナイアから情報を得られたのは大きい。

亜人主体の組織ファミリアのメンバーに絡まれて、叩きのめしてボスまで会いに行っちゃう足がかりにするあたりが実にジグ。

一方、自身の止まり木であるジグが消えたことでシアーシャは安定を欠いて……狂気に寄った彼女に迫られたギルド副頭取のカークは本当にお疲れ様です……。

でもシアーシャに押されるだけではなく「仕事をほっぽり出したら、真面目なジグはなんていうだろうなぁ」って理詰めで反論して、事情を引き出すことに成功していたのはお見事。

 

そして番外編で、ジグ達の故郷で紅蓮の魔女と戦う事態に陥っていたジグの師匠たちのエピソードが描かれていましたが……。

師匠たち、つよすぎぃ……そして不肖の弟子であるジグへの信頼も確かにうかがえてよかったですね。